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「寺島進のアニキに聞けよ!」 [男にBOOKを!]

少し忙しくて、手付かずだったんですが、今は暇さえあれば
1ページ1ページ読み進めてます。

大好きな俳優の言葉の集大成!
 「寺島進のアニキに聞けよ!」

元々は、北野映画が好きで。
ほとんどの作品を見続けていたんですが、
そこで存在感を放つ彼にじんわり濡れてしまい・・・・。
熊切監督「空の穴」では、彼見たさに試写会にカメラを持って
(しかも少しいいカメラを買って)出かけたほどです(笑)

ボクが好きな当時は、寺島さんのサイトもほとんど無くて。
昔、ボクが書いた寺島さんの記事は今でも、桁違いのカウントを弾きだしてますが。

と言う訳で。
男に生まれた以上、「イイ男になりたい」というのは命題ですし。
30手前になり、助走の20代を終えるわけですから、
30になったら、実践!行動!そして錆びない。となる訳です。

土台は大切。礎は重要。

そんな中で、ボクの中で規格外なのが「勝新太郎」ですが。
それよりも近く眩く光る男の言葉は、非常に深く。
ボクの考える「男」の答え合わせをしているようです。

きっとこの俳優さんは誰にでも、このスタンスなんだろうなとそう思います。
イイ男というのは、きっと放った言葉に、それ以上の責任と意味を加味出来る
その牽引力と、それを実証出来る行動力にあるんでしょうね。

女性に対しても、紳士でありながら真摯に向き合い。
野郎と対峙したときも、表と裏の抽出をするのではなく、
対「人」というセオリーを守るというか。

嫌われることを恐れたら、何も出来ないし。
ボクの道末に、何も残らないような人との交流は無いと想いながら、
やはり気を払いますし。
至らないことも、とっても多いですが(笑

完璧なことなんか無い。

一番大事なのは、いかに自分の素直に従うか。
自分への妥協は自分への裏切り。
他人への嫉妬は自分への否定
男って馬鹿だけど、それなりに難しい生き物です。

女にモテようという努力は、イイ男には存在しないはず。
それは、女にいい男で。

ボクが志すものはそこには無いのです。
男に愛されてこその男。
男が男を図るものさし=男気。
野郎に愛されないヤツが、女性に愛されるわけが無いと
そう想ったり、想わなかったり(笑

寺島さんの言葉には、虚飾や奢りは無く。
嘘も存在しない透明感です。
でもそこには、男の匂いがあって。
それは「漢」の匂いと言葉を代替出来るかもしれないけど。

ボクがそんな大人でいたいと想うような、
空気がそこには漂っているのが、堪らなく愛しく、勉強になります。

磨けば光るような、転がり方をしたいものです。
あと、何年生きるかわからないけど(笑


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アンソニー・キーディス(Red Hot Chili Peppers)自伝 「Scar Tissue」 [男にBOOKを!]

少し前に読み終えました。(地味に時間かかったのは、一気に読まないとダメな子だから(笑))
アンソニー・キーディス初の自伝、「Scar Tissue」

基本内容は、RHCP(R&R)!DRUG!!SEX!!!でしかないですがね(笑)
歌詞同様(笑)

DRUGが4割。SEXが4割。RHCPが2割と言った内容(笑)
ただ、徐々にセールスを上げて、売れていく境目を感じとれず、
結局LAの悪童がそのままデカクなった過程の自伝であり、
銀河系一のR&Rバンド、レッドホットチリペッパーズのフロント
アンソニー・キーディスの生き方そのままが書かれていて。

至極、表紙であったりするインタビュー雑誌なども読むから、
あまり目新しいレッドホットチリペッパーズの話は無いものの、
あのアルバムが出来たときには、こんな葛藤。
葛藤を引きずってアルバムに流れる衝動など、やっぱり中途半端な流れなど無く、
時代に愛される寵児たちのその音の歴史は、凄く面白いものだった。

読み終わってから、酒を飲みながらChili peppersのDVDを見たのだが、
「観ってぇー!!!」という高揚を感じるのは、必然的な趣である。
「BY THE WAY」以降の話は無くとも、今はあの頃とメンバーを変えず
「Stadium Arcadium」を成功させたのだから、もはや加筆の必要も無く、
HAPPYなの流れをそのままにしているのかもしれない。

来日も3月19日からに控えてるわけだし、来月になれば否が応でも近況の篭った
インタビュー雑誌が手に出来ると思われる。

なかなか笑えたのは、ローリングストーンズへの皮肉。
これが凄く良くて。
結局、同じくらい売り上げてる、いやそれ以上のセールスを飛ばすこのバンドが、
数十年後、同じ末路を辿らないという確証はないが、
それでも、RHCPを信じてもいいかなと思う内容の文章の羅列は本当に、清清しい。

それでも絶望の淵をゆらゆらし続ける、アンソニーが的確に回想できるこの人生は、
猛烈なものだと思う。
ただ、恋に落ちてドラッグに殺られて。

こんな人間は、実は星の数くらい世界にいると思うけど。
彼はロックスターなわけで、その虚飾とエゴに紛れた世界から逃げ出すための、
反社会的行為なのではなく、最初から汚泥に咲いた花であったわけで。
それがすくすくと伸び、今の場所にあるわけで。

本を読んで、なんで逮捕されないんだ?と疑問に思うくらいの常用は、結構な生き様を物語る。
ある種、手を出したDRUGによって、非日常的な世界に旅に出て、
その世界の異物を現実に創造させるわけだが、その想像がぶっ飛んでて、
必ずしも美しいわけではない。

その塗れた世界から、現実の戻り。
その狭間の葛藤こそ、真実の己であり、良作の生まれる良き子宮であると。
そう思う。
そんなハイを覗き、ハイに在住し、戻り来るクリーンな世界との狭間が、
RHCPの魅力的かなとそう改めて思ったりもするわけだが、
猛烈な副作用や依存で苦しむことにはなる。
一概に賞賛のポイントを定められないのもまた魅力。

東京ドームや京セラドームのRed Hot Chili Peppersの公演まで
あと1ヶ月少しとなるわけだが、この本を読んで迎えるのと、そうではないのでは、
一握の感動断片が違うと思う。

いろんな思いを持ちえた上で、夏以来のアンソニーの躍動を感じたい。
そう切に願う。
きっと素晴らしいステージなはずだから。


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STUDIO VOICE (2007年3月号) [男にBOOKを!]

本当に雑誌を買わなくなった。
ファッション雑誌なんかは特にだけど、
一生懸命に「流行」という名の電波を受信すべく、アンテナを高く遠く張ってたことが懐かしい。

僕の中ではロックンロールに触ったことで、どーでもいいことになってしまった。

しかしながら、こうやってインターネットを繋いでしまえば、
ふと気付いたフレーズの検索で、限定品が買えてしまったり、
気になってたあの人の著作だとか、作品だとか。
もっと言えば聴きたい音楽だって容易に買えてしまうし、聴くことはおろか動画まで観れてしまう。
わざわざ紙で読む必要もないわけだ。

最新の出来事は新聞より早い。その感覚。

しかしながら、そんなロマンの無い事は言えないわけです。

その昔、知りたくて聞きたくて、小さな手がかりから宝を発見するような想いで、
日々過ごし、探す気持ちの方がずっとステキで。
それでいて、途中で更に興味深いものと出逢ったばっかりに、故意の脱線を繰り返して、
ステキな回り道の果て、宝に辿り着いたり。

ピンポイントで標的に辿りつく、「どこでもドア」な感覚に慣れてしまってるのは、
便利ではあるけど、趣はねぇーなと想うのです。

また最近雑誌を読まない理由は、そこまでして知りたい!と想うような存在が少ないこともあって。

スタイルを傾向を変えない人が好きだし、そんな人ばっかり追いかけてるから、
どのインタビュー見ても読んでも本質は変わらないものが多い。
また好きな人は、死んでしまってる人が多いというのもあるかもしれない。

だから、表紙と写真を眺めるためだけに惰性で買うことが多い。
「読みたくて、知りたくて」なんて理由ではなくて。
興味を「純」に感じるような存在、新しい太陽の存在は本当に無いに等しい。

随分前に知り得て、その日から一緒に並行しているようなもんで。
つまりは変わってない事を確認してるぐらいなもの。
巻頭特集より、誰かのお招きゲストで半ページの内容のほうが、
全然面白い事も多いから、いちいち雑誌を気にするのがバカバカしい。

そんな想いなら、必然的に本屋に行っても買う雑誌が無いから、
普段の足跡に本屋への道順が無いわけです。

本が欲しい時は、ピンポイントで買いにでかけるので。

でもふと本屋に立ち寄ると、「蘇える金狼」の松田優作。
「まぁ、ありきたりだな、スタジオボイス!騙されないぜ!」みたいな感じでサラリと流すはずが。

松田優作勝新太郎の文字。

といえば、日本の誇る「職業・男」もしくは「職業・俺」の人間であり大好きな2人だが、
「どうせ編集!寄せ集め!!」と後にしようとした瞬間に見えた名前が「タモリ」だった。

そして、上段には「赤塚不二夫」。
赤塚不二夫/タモリとあれば、買わない訳にはいかないと、¥780を支払った。

病床の布団の中読み耽り。
多くの日本人の名前は分るものばかりだが、
外国人の名前は半分以上分らない人たちばかりだった。
でも興味深い言葉ばかりで。

入門編だとは思いますが。琴線触れる内容が多かったです。
いつかの宝探しの果てに、このスタジオボイスに載る名前を思い出し、また読むことになると想う。
そうなるであろうし、そうなるような人生でありたい。
だから、永久保存版。謳いすぎじゃない(笑)

しかしながら、動機となった「赤塚不二夫/タモリ」
そんな2人に尊敬と畏怖の念を込めて。

   【赤塚不二夫編】

             【 タモリ編 】

~スタジオボイス 創刊30周年記念特大号 2007年3月号に寄せて。


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赤塚不二夫 復刻!「まんが№1」  [男にBOOKを!]

1曲聞けば、バカだし、1枚開けば、バカ。

こんなくだらないことを全力で出来る赤塚不二夫は、本当に素晴らしい。
「真剣なバカ」って凄い矛盾だけど。

真剣なバカっていうのは集まるんですね。
かの、「タモリとの伝説」だったりとか。
本気でバカというのは、本当に素晴らしい。

三上寛と山下洋輔だけで異常なのに。

この音源は更にバカを越えて、真剣にぶっ放す。
ソノシートって素晴らしいよね。今は、当たり前でインディーズの雑誌とかCDついてるけど。
この当時は画期的だったんだろう・・・。

伝説の「まんが№1」
http://www.koredeiinoda.net/fujiopro-topic/2006/11/no1.html

もう一緒についてる本も読んだけど、どこ開いてもバカ。
どうしようもないくらい。

あまりにくだらなくて、あまりに愛しい。
もう何度でも開いて。
どこ見ても、溜息交じりに笑ってしまう。

バカっていうのは、真面目に突き進むと美しい。
こんなものを、今の時代のたった¥3500で世の中に流した長谷邦夫には、
本当にお礼を言いたい。

大抵バカというのは、シモネタを軽く泳ぐことも1つ要因だと思う。

大体、普段「チ×コ」「マ×コ」「ウ×コ」と罵り卑下するが。
人間である以上どっちかついてるし、ウ×コもする。
そして、なんとなく呑んだら会話の中心が結局、興味があるのはそこなのが、意味がわからない。

どんなに煩悩を遮断して無視しても、
ぼいんな娘が傍を通ろうもんなら、「あらー」ってなるもんです。
それがヤングマンのみならず、男という下衆な生き物の性でございます。

それに忠実にいたのであれば、世の中の女子からは、クズ扱いされるだろう。
そればかりか、人権すら剥奪されかねない。
しかしながら、男はシモネタにロマンを感じ、また情念と情熱を感じるわけでございます。

その確たるシモネタを見事に転がされると、どうにもならないのです。
山下洋輔の「ペニスゴリラ」なんてどうにもならないくらい。
グルーヴしてるし、たわみにバカも詰まっている。

「ばっかだなぁー」と思うけど、それもまた愛しいのです。

「バカ」という言葉は、「愛しさ」でもあるのだと想います。

シモネタでなくて、バカだと思うのもまた結局愛しいと思うのです。
にしても、素晴らしい。

「おい!自殺するな!なんで自殺するんだろ!?」と真剣に考えてる男子よりも、
「あの娘のブラジャー何色なのかな・・・・」ということを真剣に考えて、
挙句に勃起なんかしてる男子を見たら。
「あんたの方が、俺は正常だと思うよ」と肩を叩いてあげたい。

下衆だと想いますか?世の中の男子はそんなもんです。
少なくても僕はそんなヤツです。

バカを全力で出来るヤツなんてそうはいない。
それは自分が結局、そんなことばっかりで生きていけないとそう思っているから。

そんな輩は昭和の時代にいた。
豪快なバカの道程。
こんなものがあったとは。

ディスクユニオンだとバスタオルがつきます。
「もうそれだけでも¥3500だせるよ、俺」みたいな心地です。

難しいこと考えるより、これでいいのだ!と笑うことが大切です。
時間なんか、黙ってても考えてても流れる。

僕が好きな井上陽水の「桜三月散歩道」
それの別テイクバージョンだけで、もうたまらなくステキです。

結局、「バカになれないヤツが一番バカなんじゃないか?」って。
そんなことすら想いますが。
一生懸命なバカの作品を見て。
俺もどこまで晒して逝きていけばいいのかなと真剣に考えてみようと思いますが、
結局、ぼいんが気になり終了でしょう。

バカなんて、なろうと思ってなれるもんじゃない。
才能。
バカの才能。
結局選ばれたものしかバカになれない。

最後に。
赤塚不二夫さんの御体の回復と。
赤塚眞知子さんのご冥福を、心よりお祈り致します。


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坂本慎太郎 「ART WORKS 1994-2006」 [男にBOOKを!]

グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。

グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。

グレープフルーツちょうだい。

グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。
http://blog.so-net.ne.jp/roosters/2005-02-14
グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。
扉は紙で出来てる。
グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。

グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。

グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。
千円札三枚。
グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。

グレープフルーツちょうだい。
http://blog.so-net.ne.jp/roosters/2005-08-13
グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。

倍が倍になってまた倍になる。

グレープフルーツちょうだい。
                   グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。
うそのアフリカ
グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。
時々、脳味噌が話し掛ける。
グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。
                   グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。

                                    グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。
                   グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。
http://blog.so-net.ne.jp/roosters/2005-09-29

グレープフルーツちょうだい。
                                     グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。  グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。  グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。  グレープフルーツちょうだい。
考え中。
考え中。
考え中。
考え中。
グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。
                                      グレープフルーツちょうだい。

おかしな世の中だから、僕等も少しおかしいくらいが丁度いい気がします。

グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。
馬みたいな車。
グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。
車みたいなギター。
グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。
グレープフルーツちょうだい。
ギターみたいな女の子。

(※記事内坂本慎太郎氏の画像は、fujirockexpress.netより引用)


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甲本ヒロト×矢沢永吉@ぴあ(前編) [男にBOOKを!]


10歳の時、いとこから貰ったテープには、「TRAIN-TRAIN」が入ってた。
僕はとうちゃんのウォークマンをこっそり借りて。
そのテープを毎日毎日聴いた。
「電光石火」の意味も、「風船爆弾」の意味もわからなかったけど。
TDKのマークの入った黒い大好きなテープだった。

14歳の頃。
僕の頭には弾丸が命中してたことに気づく。
僕の傍には、ブルーハーツがあって。ヒロトの歌う声に、何度も何度もイカされて。

学校の帰り道。電車で45分。
「TRAIN-TRAIN」の曲達は、好きだったあの娘の顔を巣鴨駅で見るBGMだったし。
部活の帰り、ウトウト眠ろうとしてしまうのを妨げる目覚ましでもあったし。
そんな生活のすぐ傍にいたのに。
僕はいつのまにか「TRAIN-TRAIN」を聴かなくなった。

16歳。
ブルーハーツはハイロウズに名前を変えた。
戻ることの出来ないR&Rとの出会いの中、ずっとヒロトが泳いでた。
それも姿を変えず、僕が初めて見た時と、ほとんど変わらず。

僕らの時代の中で、甲本ヒロトを知らないことが不自由な生活だったと。
今そう言い切っても僕は言いすぎだとは思わない。
大好きだった彼女と歩くときも、ブルーハーツの言葉の多くが僕に勇気をくれた。
90年代を生きてきた中で、彼の存在は僕にとってのスーパーヒーローで。

後にも書くけど。
甲本ヒロトは「ハンバーグ」だったんです。
いつだって、ハンバーグ。
矛盾かもしれないけど。
ヒロトの声を聞いてないときは、カレーだったり(笑)

ハンバーグだったら毎日食える思春期。
大好きなハンバーグの味なんか1個でいい。

そんなハンバーグだったヒロト。

彼の声は、今はもう持ってないTDKのテープの中から流れてきて。
そんな彼の声を今も求めてるし、今も大好きなんです。

スカパラで彼が帰ってきた。

ソロになって帰ってきた。

でも、彼が大好きなあの人が、彼の背中を押して、そして大切な免許をくれた。
彼のお陰でまた見れるかもしれない。
目ん玉ひん剥いて。
僕らをR&Rで殺す、最高の殺し屋がステージに仲間を連れて帰ってくるかもしれない。

ネクタイを外して。
スーツを脱いで。
ブラックレザーを身に纏い。

彼がステージをジャンプする姿を見たいの。
そういう想いが強くなったのです。

望むのも自由だし。
考えるのも自由。
見えない銃を構えて。
きっと標的が現れるのを願って。

今週のぴあを読んで。
そう思ったんです。


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甲本ヒロト×矢沢永吉@ぴあ(後編) [男にBOOKを!]

ある日貰ったビデオテープに横浜で演った、あるトリビュートライブの映像が入ってた。
そのトリビュートの主は、大きなシルエットで一目でその人とわかる。
そんな人だった。

「矢沢永吉」


「JOY RIDE」と名づけられたそのトリビュートには多くの素晴らしいバンドが集まり、
キャロル時代の曲から、ソロの80年代の曲など矢沢永吉トリビュートライブの映像。
瞬く間に「NEAT BEATS」
そして、「THE HIGH-LOWS」

目が醒める様なメンツで、スローテンポの多い矢沢永吉の楽曲のスピードを確実にあげ、
CAROL時代とは違う織り成したソロの楽曲構成を、シンプルな形に組み立て直し。
CAROLの面影の匂いを漂わせながら、奥田民生は歌声を張った。

日本のR&Rの上流。
「CAROL」がいて、矢沢がいた。
時代錯誤の流れの中にいたこともある。
でも彼は一線を意識して、多くの人間が彼のその世界と姿に焦がれて。
そうやって、2006年今も矢沢永吉は誰もが認める「R&R」を魅せている。

あのパシフィコのライブ。
ヒロトは、歌詞を「俺、永吉。帰らなくちゃ~♪」なんて、リーゼントを直す仕草で、
少し照れくさそうに笑って、「21世紀音頭」を歌っていた。

僕のヒーローにヒロトがいるように。
ヒロトのヒーローの1人に「矢沢」がいて。
僕にとっても、「CAROL」のDVDを見て。
横浜で矢沢永吉のステージを見てから、忘れようにも忘れられない稀代なR&Rer。

彼が弧を描いた白いマイクスタンドを見た時。
彼を愛する者が、お気に入りのタオルを宙に投げた時も。
息子の名前に「永吉」とつける大人を見た時も。
そして、「成り上がり」を読んだ時も。

いつだって、次元が違う世界の矢沢永吉にため息をついたものです。


そんな2人は「ぴあ」で対談。
笑顔のヒロトの顔は、ブルーハーツの時やハイロウズの時とはやっぱり、
少しばかり老けたけど。
それでも少年のような笑顔と姿で、矢沢の隣りに映ってる。

見たことがあるような。
んでも、ないような。
そんななんだか、写真1枚でドキドキしちゃう2人の姿。

少ししかないページの活字。
読み落とさないように、夢中になって文字を追う。
矢沢が聞くから出るヒロトの答え。
ヒロトだから、口を開く矢沢の言葉。

そんな応酬の中、CAROLでバンドという媒体に別れを告げた矢沢の言葉と。
葛藤してるのか、それはわからないけど。
ヒロトに「ポーン」と言葉を投げたのは、偶然じゃなくて。
矢沢に無いものを、確実にヒロトが持ってて。
それをすこしばかりの言葉で、ヒロトにパスをする。

「あなた バンドやったほうがいいよ」

この言葉を、何万人の言葉が想い言葉に出来ない歯がゆさを味わったか・・・・・。
矢沢永吉はそれを言葉にして投げた。

永チャンが言ったからバンドをやるんだよって(笑)
ヒロトの顔が浮かぶ(笑)

でも、皆待ってるのです。
文中にヒロトが話した「ハンバーグ」という言葉。
飽きない僕らはハンバーグを求めてる。
甲本ヒロトという名のハンバーグを待ってる。
絶対飽きないよ。
だって、理由は簡単。好きなんだもの。

だから、だから。
永ちゃんの話したこと真に受けて。
また10年、バンドやってよ。
ソロなんて言わないでさ。誰も文句は言わないよ。

なんて。
ぴあを読み返したり。


そんなことを想いながら、この部屋では「TRAIN-TRAIN」が33回転で流れてる。


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赤塚不二夫「赤塚不二夫のおコトバ」 [男にBOOKを!]

自分がしんどい時とか迷った時には、自分でやっぱり考えて気持ちを整理するんだけど。
誰かに頼りたいと思うのは、必然なんだけど。

自分と同じくらいの気持ちで、自分の悲しみを感じてくれる人なんて、そうはいない。
だから僕は相談をしない。
誰にも、自分の心底しんどい時間を話したりしない。

僕が、凄く好きな男の1人に「赤塚不二夫」がいる。
この本を通して、冷静な自分としんどい自分と会話する。
赤塚不二夫が聞いててくれてる気がしたりする。
あまりの想像を絶する彼の生き方は、紆余曲折なんて甘いものではなく、天も地も彷徨い。
彼は、未だ生きている。

あまりに素直な生き方をする人で。
僕には想像出来ないし、想像もしたくない。

バカボンという彼の代表作があるが、まさに赤塚不二夫!って思っちゃう。

でも、馬鹿なんていうのは、本当に憧れる生き方なんだと思う。
パパはとっても考えてる。
家族がHAPPYになる方法を考えてる。
時に、迷惑をかけることがあっても決して家族を悲しませたり。
家族をツライ気持ちになんかさせない。
笑顔の作り方を知っている。
バカって素晴らしい褒め言葉だと思う。

「あいつバカだよなぁ」って褒められてる気がする。
なんか、「俺には出来ねぇよ。バカ」なんて、そう思われてる気がする。
僕は、周りにバカだと思われるくらいのそんなバカでいたいのです。

彼のような生き方は出来ないけど。
彼のような生き方に憧れることは出来る。

彼の言葉には、バカになる方法が詰まってる。
誰にも媚びず。
金にも媚びず。

でも傍にいる人のHAPPYを望んでいる。
僕は彼の言葉の断片で少しばかり楽しい気分になる。

「人生はなるようにしかならない」

僕には赤塚不二夫の言葉の支えがある。
なるようにしかならないから、必死に生きようが楽して逝きようが、大して変わりはない。
なら、鈍行の方がいい。
ふとした風景を愉しむ余裕がいい。

春。
今日も渋谷の街を歩いた。
若い男の子。
着慣れないスーツの20代男子。
少し背伸びしてオシャレをした10代男の子。

僕にもあった時間の軸の中。
今はこれでいいのだと。
そう笑いたくなる春。


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見沢知廉 「囚人狂時代」 [男にBOOKを!]

見沢知廉という1人の今は亡き作家がいる。
初めて知ったのは、随分と前のBURSTという雑誌の連載だった。

タカミトモトシの挿絵と見沢知廉自身の禍禍しい経歴が、
文章自体に不可抗力を与え、いつもそこから雑誌を開くぐらい、
僕はこの人の書く文章に強く心を惹かれていた。

そこまで惚れていたにも関わらず、彼自身の文庫を読んだことはなかった。
見沢知廉のみならず、本を読まない活字を欲しない長い時間が僕にはあって、
興味があっても文庫を読まない時間は、僕の人生の大半以上を占める。

文庫を読むより楽しい時間があったといえば、それまでだが、
結局、僕には活字を通して読むだけの根気が、欠落していたと思う。

今年に入り、文庫を読むようになった。
少しばかり、BLOGを書くと欲が出て、他の人の文章を読みたくなったというのが1つ。
リリ-さんの本を読む時間も増えて、いかにこの人に近い形で文章を組み立てることが
出来るのかと、単純に遊んでみたい気持ちがあって、本を読むようにした。

都合よく、中国に旅行に行くにあたって、飛行機という遊び場までの到着の時間は、
まるっきりの空白であり、そこの隙間を活字で埋めようという発想は、今年になってからの発想。

そうすれば、本を買おうと思うわけで。
真っ先に浮かんだのが、「見沢知廉」
言っては悪いが、昨今の作家の文章では、心が揺れない。
ファンタジーには飢えてないし、作り上げた物語がより練りこまれ、
隙間と疑問が発生しない限り、僕はその文庫本に「不可」の烙印を押す。

先月は結構本を読んだが、どれもこれもが僕を殺傷するほどの威力と圧迫感はなく、
読み終わった後に、しれーっとしてしまう。

だが、見沢知廉は違う。
禍禍しい経歴で、その評価を揺らしてはいけない。

日本において、容易にそこで生活することを許可されない世界がある。
米軍基地ではない。
一切の自由はなく、そこに存在する時間を思うが侭、過ごすことも出来ない。
自由に生活する一切の権利を剥奪する世界。
それが、「刑務所」

その刑務所の中を知るには、活字でしか感じることは出来ない。
極稀に花輪和一の映画化もされた「刑務所の中」という漫画もある。

ほかにも、安部譲二の本もあるが、そのほかの一切を近づけない圧倒的な時間、実に12年。

その時間が、1冊の本になってしまう勿体無さ。
見沢知廉は、その勿体無さを自らの言葉で凝縮し、形に出来る能力と根気を持ち合わせ。

見沢知廉は、
鋼鉄のごとき、固い意志。
大木のごとく揺るがない信念。
そして、しなるようなムチのような柔軟さ。
底のない飽くなき探求心と好奇心。

それらが、綺麗に混ぜ合わさりながら、日々悲惨であった時間を文章で綴った。
彼自身は法を跨ぎ、結局投獄されたわけで、そこが忘れてはならないところだが、
それにしても、これだけの表現を持つ人だからこそ、時間を拘束される憂き目に
あうものだと、しみじみ感じた。

ただ、なるほどなーなんて思いはしない。
罪と罰。
罪を犯したら、罰を受けなくてはいけないこの世のシステム。

ただ、この本を更に広げて欲しかった。
ここまでの思想と表現の強さにただただ、気持ちが揺れます。

活字で死にたい。
活字で殺されたい。
出来るならば、ノンフィクションで想像もつかない世界を、活字で泳ぎたいと望む僕を、
この本は、受け入れてくれた。

言葉では上手く表現出来ない。
稚拙な文章でこの本を表現したことに、若干の後悔を残しながら、
でも、この本は冷たい世界を、少しばかり興味をもって覗ける素晴らしい本だと思う。


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山口冨士夫「村八分」 [男にBOOKを!]

読まなかったわけじゃなくて。
途中から、僕の心のネジがポーンと飛んだ。

3度読んで、最初に読んだ時と気持ちが変わらず。
先日読んだ「中島らも」のお陰で、この本のことを書こうと決心した。

中島らもが、この山口冨士夫の本に寄せて、生前書き下ろし小説を書いている。
それがフィクションなのか、ノンフィクションなのか。
それはどうでもいい。
「BAND OF THE NIGHT」と同じ空間、時間軸に近い形で、「村八分」が転がっている。

冨士夫さんが、話す言葉は、リアルで。
真っ当に生きてきた男の発する言葉の重さを、
半ば道を外した「シラフ」で生きれなかった男の発する言葉の重さを、
「じわり」なんて、生優しくない。

思いっきりハンマーでぶっ叩く言葉の重さ。

嘘なんて、虚飾なんかは存在しないから、あの時代の空気を言葉で表現する。
チャー坊への想い。
村八分への想い。
DRUGへの想い。

なんもかんもを呑み込んで、男は生きていた。
一本のギターでメシを食うのもままならない時も。
刑務所で過ごす時も、きっと彼はステージで爪弾くギターのことを想っていたんだと想う。
ギターしか愛せない男。
ギターしか憎まない男。
ギターしか信じない男。
それは、ギターと己を照らし合わせられる、彼自身の生き方。

男の名前は山口冨士夫という。
僕の知りうる限り、「ロックンロール」という生き方を、正々堂々やってのける、
いわば「ロックンローラー」。
この人に憧れて、ようやく手にした「BURST」のインタビュー記事を読んだとき、震えたよ。

そしてこの本を読んだ時も。

>>「中島らも ~ねたのよい」からの引用

「おれ、ロックやりたいんです。歌を歌いますから聴いてもらえませんか?」
~中略~
♪朝10時に起きて 夜は10時に寝るだけさ OH YEAH♪

冨士夫は微笑を浮かべて、言った。

「ボク、そりゃ寝すぎだよ。眠ってる間に一生終わっちゃうぜ」

それからおれに顔を近づけてささやいた。

「ヴォーカリストにはな、練習は要らない。ギタリストには要るけどな。
 それからついでに言っとくけどさ。
 ロックは音楽じゃないよ。ロックは生き方の話なんだ。」

>>

これなんだよね。ボクのBLOGの真意なのは。
そしてこの本には、そんな話しか載っていない。
たまたま、彼はギタリストで。
たまたま、バカなくらい純粋だっただけ。

この本を手放すときは、僕には無い。
山口冨士夫という人を知っていますか?
日本という国において、こんなにも凄まじい男がいるのです。

今日、本屋で「SIGHT」が売っていた。
「これを聴かずして、ロックを語るな!」という感じだった。
ボクは手にとろうとして、止めた。

冨士夫さんが言ってた事は、そういうことじゃないって。
ボクが信じてることは、この雑誌には存在しないって。

「村八分」山口冨士夫

あまりにも、純粋すぎた男の辿った道は、決して平坦ではなく、
曲がり道、迷い道を繰り返し。それでも尚、彼は生きている。

彼と久しぶりに逢いたい。
ブルースを歌う彼を、彼が爪弾くギターを。

彼の軌跡。
喜びや悲しみの隙間は一切ない。
でも彼は、今もギターを弾いている。


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