SSブログ
君にR&Rを!(インディーズ編) ブログトップ
前の10件 | 次の10件

ガセネタ 「SOONER OR LATER」 [君にR&Rを!(インディーズ編)]

探す作業というのは、悪くないのです。
今回の探すというのは、足ではなく耳。

音楽を聞いて。とってもラブリーな歌詞で。
わぁステキ!みたいに想い「ここにアーティストの!そして原作者の想いがこのワンフレーズに!」
みたいな評論家みたいなノリで歌詞を紐解いたら、
特になんも考えてないみたいな話になったら、自分の妄想に赤恥をかくのです。

探すというのは、受け取り手の勝手な妄想であって。
そこに作者が意図する「解答」が必ずしも出るものばかりではないのであって。

以前は、ロッキンオンジャパンを読んで。
新しいアルバムのどこに重点があって、どこが支点でどこが作用点でとか、
結局全部知った上でアルバムを聞くから、それはほとんどカンニングみたいなもんであり。
宗教と同じで結局「教典」があって、それに忠実に従ってるだけ。
作り手の感情(解答)に沿って、自分の気持ちを入れてるだけ。

絵や写真を見ても。
想うとこは作者と共感、共鳴した上で自分の判断をするんじゃなくて、
一発のインスピレーションで。
一瞬で気に入った絵や写真はいつだって、いつ見ても掴む力があるとそう想うのです。

音楽も、それらの芸術ともほとんど同じで。
一度好きになったものは変わらないけど、いまいちと封印したものが、
ふとした時間の経過だとか何かの段階の過程において、
感情に火をつける瞬間があったら、もう手に負えない。

あっという間に全焼の後。
残骸に満足感を得て。
気持ちはよくわからないが、存在してたものが燃え上がった後
消失する快感は、放火魔の気持ちにも似てるのかもしれない。

価値観の存在の全焼は時に、快感ですらある。
それは燃え盛ってるときよりも、残骸になったときがピーク。
アルバムで言えば、最後の3秒がピーク。
ただ、それは半焼だとかボヤ程度じゃ意味を成さないわけで。

LIVE YOUNGの為のCD-R作り「1クール」終了。
おおよその土台を作ったんですが、今回今までの価値観の崩壊を入れたくて。
今回、絶対に入れたかったものの1つがこのアルバムに。

「ガセネタ / SOONER OR LATER」

ある書籍を読むと「奇跡」とまで言われた1枚のアルバムであります。
まぁ音源が残ってたことは奇跡だとは想いますが、音自体は決して良いとはいえないのです。

しかしながら、「ガレージ」としては一級品だとボクは思えます。
この後「タコ」のリリースでこの山崎春美はアングラでは、半ば伝説的になるわけですが。
正直、「タコ」は「タコ」での良さがあるんですが、今のボクには「ガセネタ」

本当に、凄いです。
美しくない。
「探す」と先に書きましたが、それ以前に、輪郭すらわからない。
ただのジャムなのか?と想っても線は確かに存在してる。
大雑把な猛進。
細かにたどる道を塞ぎ潰し。
曖昧なバランスの中。
どういう軌跡でここにあるのかわからない。
足はあるのか?無いのか?
吼えてるのか?それとも、苦しんでるのか?
笑ってるのか?悶えてるのか?

どの感情の信号が発信して、この形になってるかは音を聞いただけじゃ伝わらなく。
結局のところ、思考自体が無意味だということ。
単純にその獣の末脚と、目の前にぶら下がるものを何も考えず口に詰め込むような
衝動的な本能のみの形成が大半だと書き留めたい。
妄想すら浮かばない隙間の無さ。

多くのガレージは、一見めちゃくちゃなようで、計算されたものも少なくないはず。
ビジュアルを固めたバンドには、金にならずとも己の美学の昇華が
そこに存在してて、でもそんなものすら存在しない輩もいる。

このガセネタは圧倒的に後者であり。
故に執着がない分、この音源の存在は希有だと。
そう想うのです。

人生で一度だけ体感して馴染むなら、履けばいい。
触れてみて、匂いを嗅いで口に入れて、不味ければ吐けばいい。

そういう想いをこめて。
ガセネタを封入。

いずれにせよ、どんな聞き方をしても人生の大事にはならない。
でも、いくらかの気持ちの細波は起きるはず。
波とともに巻く空気のビリビリ感は、アルバムを通さなくても1曲で十分。
そして、1回でも。
だから、ガセネタを。


nice!(2)  コメント(8) 
共通テーマ:音楽

dip 「feu follet」 [君にR&Rを!(インディーズ編)]

「dip」の存在は目映かった。
本当に音楽で世界がひっくり返った史実は存在するわけで。
それでいて彼らの存在は本当に目映かった。
そう思えてしまうくらいの音が存在してた。

この類の音楽が、このように世に送られ。
ある程度の注目を帯びながら評価されてることは、凄く素晴らしいことだと思うし、
飽食の時代は、自己選択を数多に広げ。
好きな音楽を自由に選び、その世界に沈むことを容易にかなえてくれる。
こと東京となれば、その選択肢と取得方法の手段は多岐だし多種。
ネット世界に踏み入れれば、更にその幅は天井を知らない。

話はズレたが。
初めてdipを見た日はあまり覚えていない。
ただ、今年に見たdipは猛烈だったし、強烈だった。

足場の喪失。
意識の消耗。
生ぬるさに感じる確かな温度を感じながら、彼らの音は確実に浸透した上で包んだ。

安易な言葉を使えないと思ったが、この日の感想は随分、的を得てる気がして、
自分でも読み返して、少し共感してしまった(笑

というわけで、疾走とGURUGURUを繰り返して。
世界をねじ曲げながらゆっくり溶かして燃やす。
ある1つのR&Rの形が体現出来るこの世界の音は賞賛に値する。

dip然り、FRICTION然り。
輝き褪せない中に、照光強いものは数多存在する。
ただキャリアがその音に説得力を相乗させ。

優しくて。
強くて包まれて。
不確かな声と。
確実な変速。
燃やす感情の行く末詩。

「鬼火」とはよく表現したものだ。
まさに鬼火。
揺れて怪しく、乾かず濡れた地面から現象として存在。
宙を彷徨い消える。
温度も色も不確か。
まさにこのアルバムを言葉で形容してる。

feu follet / dip

正直、本当に素晴らしい。


nice!(3)  コメント(4) 
共通テーマ:音楽

ガガガSP 「晩秋」 [君にR&Rを!(インディーズ編)]

少し外に出るにも、Tシャツで・・・。
なんて訳にもいかなくなった季節が好きです。
少し肌寒さを感じると、微笑。

秋生まれだからなのか、秋って妙に安堵の気持ちで満たされます。
気付けば、紅葉のニュースが流れてきて。
東京に住む僕には、紅葉の実感が無く。
景色に少し惚れてしまうような。
そんな時間は無くて。
むしろ望んでなくて。
そんな時間であっても、やっぱりこの時季が好きです。

「晩秋」
凄く好きな言葉です。
そして同時に思い出すのは「ガガガSP」です。
もはや必然です。

「晩秋」と言う言葉。

実りの秋を終えて。
幾度の出会いと別れは「春」に形容されますが、
前向きを祝福するかのような花咲き乱れる木々には、そう簡単には巡りあえず。
なかなか晴れない気持ち、抜け出せないトンネルを、「冬」とするなら。

すぐに訪れる訳も無い「春」遠く。
晩秋より更に「想いは募り」。
長く続く「冬」を1人でくぐるのは、想いが深ければ深いほど長いわけで。

すぐ爛漫に咲くほど、自分の気持ちに整理などつかず。
そして、簡単には諦めきれない気持ちが心凍らせ。

突き刺さった気持ちが溶けるのを待つ日々の長さなど、想像できるわけがない。

晩秋は、実りを終え。
木々の色を変え、やがて枯れて散ってしまうその手前の「憂鬱さ」も孕む。

最期の一花を終えた実りを。
その気持ちを忘れずに。
全てを燃やしてしまうのではなく。
次に向かう気持ちを忘れずに。

そして、また晩秋が来ても。
幾度辛酸を舐めても。
何も残らないわけじゃない。

人の付き合いは、多かれ少なかれ。
喜怒哀楽、様々な1つ1つの感情で稲穂のように垂れるはず。
積み重ねが宿る。

「落ち穂拾ひ 日あたるかたへ 歩みゆく」
与謝蕪村の句のように。

少し違う解釈ですがね(笑
様々な感情を大雑把に刈り上げても、諦めても。
細かな後悔や傷跡や、前に進む憂鬱さは小さく残る。
そういう感情こそ、忘れず拾い上げながら、前に進む。

悩みを抱えて。
解決しても、必ずまた問題は起こる。
生きてる以上は、仕方のない実情。

でも何も残さず拾い上げて。
前に進む。

そうすれば。
手元には、大いなる稲穂が残ります。
それを栄養に。
また進めばいい。

そう考えたら、辛くてしんどくても。
無駄な気持ちなんて無い。
そう想った晩秋の夕暮れ。

何時の間にか、陽は落ちて。
コザック前田の声が、大きく部屋に響く。


nice!(4)  コメント(4)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

THE PEPPERMINT JAM 「野暮なトラ」 [君にR&Rを!(インディーズ編)]

とにかく体調が悪い。
基本「病は気から」なタイプなので、一度調子が悪いと思えば、とことん凹。
そして、体温計で計って少しでも熱があろうものなら、すぐに凹。

堪え性が無いとでも書きましょうか。
会社を上がり。
食事を軽く済ませ。
風呂の焚き上がりを待つ。

少しずつ気管が狭くなってる気もする。
少しずつ頭も重くなって気がする。
少しずつダルさが来てる気もする。

体を暖めたら、頭をシャンプーしたら寝る。
クスリも服薬して、厚手の布団を出して寝る。

BLOGなんて書いてないで、早く寝ろよとなる訳ですが、
風呂が沸かない。
こればっかりは仕方ない。

という訳で、こうやっているわけです。
そんな体調の時くらいは、爽やかなナンバーと勝手にしやがれ!と思ってしまうくらい
しっちゃかめっちゃかを交互に噛み締めたいのです。

ペパーミントジャムの3rdを引っ張りだして。

部屋中にぶちまける。
さぁ鳴りやがれ。
ついでに、僕の風邪もさらってくれ。
河川敷は無いけれど、気持ちはブルーです。
月曜日ですからね。

THE PEPPERMINT JAM 「野暮なトラ」

そんな訳で、ふらふらしながらこうやって文章を書いていたら、お風呂から呼び出しです。
助かりました。
爽快なロカビリーにかかれば、少しぐらいはキッツイのも忘却。
一切振り向かず、文章を書きました。
近況です。そして今です(笑)

僕がお風呂から上がっても寂しくないように。
かけっ放しで旅立ちます。
ペパーミントジャム。

そうだな、のんびり入ってたいから。
上がる頃にはきっと、「CRAZY LOVE」かもしれません。

秋ですね。
CRAZY LOVEと呼ばれるくらい電撃ぶっ飛ぶような恋をしたことはありません。
しばらくすると、三十路前。
20代最後の1年が来ます。

楽しみです。
でも今は、頭も喉も瀕死です。
毎年この時期は体調が悪い(苦笑

皆様、季節の変わり目。
体調にはくれぐれもお気をつけて・・・・・。


nice!(1)  コメント(8) 
共通テーマ:音楽

ザ・チェリーコークス 「ROUSE UP」 [君にR&Rを!(インディーズ編)]

週末。
昔の馬鹿な俺を墓から掘り起こしてやろうと。
少し戦場に行く面持ちで、先週の月曜~金曜を過ごしただけの事。

男は馬鹿で無茶な生活に憧れるもので。
昔、僕の大学時代は貧乏な時代もあって。

ダチと野郎2人。
貧乏過ぎて、おかずが無くて。
白米におかずは「冷奴(薬味なし)」みたいな。そんなこともあった。

マクドナルドの¥100チキンナゲットを丼にして、
それはそれは、高価なシロモノで晩餐。

衣は汁を吸うから「割下」は多めになんて、必要の無い知識を得たのもこの時代。
親子丼とは作り方を変えないとなんてね(笑

あの時代が馬鹿だなと笑えるのは今、ある程度の所得があり、
そんな生活には、逆戻りのしようもないからであって。

戻りたいか?といわれれば戻りたくない(笑)
馬鹿が馬鹿な生活してただけなんだけど。
あの頃は、本当に無茶苦茶だった。
その無茶苦茶は今思えば、クズなだけで。
俺には、なんの混じりっ気も存在しない自然な時間だったのです。

デブな挙句、どうしようもない男だった俺を今の奥さんはよく付き合ってたなと
そう実感出来るぐらいクズな暮らしの中は、居心地が最高で、行く末は最低だった。

2社しか就職活動をせず、マグレで決まった今の会社に7年。

入社当時は定時で上がり、よくよく朝まで地元で呑んだ時分。
でも実家を出たくて、早々にまた地元を出た頃から。

随分と毒ッ気が消えて、落ち着いた日々の中に喧騒を捨てた。
こうやって大人になるのが、常なんだなと実感出来るくらいの穏やかさは、
酒の呑み方すらも変えた。

あの頃、呑んでは痺れて肝臓ぶっ壊してた俺は、やっぱりR&RをBGMに、
金沢文庫の城に1人。はたまた、仲間と篭城していたわけで。
そんな日々が胸に焼きつく、照り返す。

あの頃が、一番猛烈だと思える時間があったのもまた嘘じゃないから。
酒で意識飛ばしてカッ飛ぶ快感は、本当にたまらない。
夜が更けるに連れて、酒の量と意識が徐々に先細りする時間の経過もまた愛しい。

土曜日の夜。
大塚の三平に出向く。
あまり1人で行く事も少ない最愛の居酒屋。
連れが板前をしているわけ。
そこで、BEERを煽り。
地元への助走とし、そっからはオーバーヒートのデッドヒート。
店を飛び越えながら、時間は勝手に過ぎる。

意識は朦朧、混濁。
胃の膨張が好調の証拠。
気付けば、駐輪場に埋もれて眠る。

翌日の二日酔いの埼京線車中も。
クッラクッラの中に、イヤフォンを通して、ここが墓標にならないようにぶち込む。

「THE CHERRY COKE$」が休むことなく響く。

頭の中に鳴り響くメロディーと爽音。騒音。
混じる絡まる音の流れに、意識が反復しながら俺の酔いをかき回す。

鳴り響きながら、次のさざ波を感じながら、まだ鳴り止まぬ。
あの頃聞きたかった音楽は、きっとこんな音。
こんな音で痺れて酔ってたかっただけだなんて想いながら。
池袋を通過し、新宿へ。

自宅に戻る頃には、昼なのに少しデカイ声で歌いながら路地を歩く男1匹。

路地の影に潜むこの世でもっとも嫌いな生き物「かえる」が、
俺の道中、出てこないように祈りながら。

俺は歩く。
昨日の無茶な酔い方に、自分で感心する。
「俺、よくやったんじゃね?」と苦笑いしながら歩くと目の前には、やっぱりデッカイ「かえる」・・・・。

青ざめて、道を引き返しながら。
「NEW STEPS TOWARD」

美味い酒が必要じゃなくて、グラスを合わせれば笑ってくれるダチが必要。
土曜日の覚悟。

誰も知らない。
俺が21の頃の扉をもう1回、それ以上の高さで飛ぼうとしたこと。
そして俺が飛んで。
駐輪場のアスファルトと、公園のジャリのベッドから空を仰いで。
意識事切れて。
満足しか残らない夜だったから。

あの頃は起きてられなかったリミッターも。
30を手前。更にブレーキを外す快感を感じながら。

朝5時半。12時間の飲酒のフィナーレ。
2度目に足を運んだ店。
傍らで呑んでくれた「Punch」くんと「千春」に感謝します。

いつも無茶に付きあわせてますが、俺だけが無理です。
それもいつもです(笑


nice!(4)  コメント(4)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

JUN SKY WALKER(S) 「J(S)W」 [君にR&Rを!(インディーズ編)]

実は、今何故かボクに「ジュンスカ」ブームが来てるのです。
ブルーハーツがいたから、ボクにとっては「J(S)W」って必要としなかったんです。
そんなガキでした。

幾つも選択肢は要らなくて。
心の王道が定まっているだけで。
それだけでいい!と思って。
そういう姿勢は、未だに変わらないのかもしれないです。

先日、「La・mama」での再結成ライブ。一夜限り。
猛烈なヤフオクでの値段になっていましたが。

以前読んだ森純太のインタビューに、ハコ~公民館、
そして武道館と自分達がステップアップしていくことに、
疑問と苛立ちを感じながら、周りを裏切っているんじゃないか?!って。
そんなことが書いてあって。

そうやって消えていった彼らが、時間を経て「ラ・ママ」でしかやらないという、
強い姿勢は堪らなくステキだなと思いました。

規模は違えど。
再結成で、まとまった金を稼いで・・・・・なんて輩の横行の昨今。

ある意味馬鹿だし、ある意味潔い。
再結成=金。
王道を反って、彼らは自分達の立ち位置を見せたんだと思った。
結局、それが彼らの姿勢だったんだって、今更感じた。

ブルーハーツは彼らより先に走ってたし。
メジャーに行ったのも、ブルーハーツの方が圧倒的に早かった。

あの頃、散々こだわった比較って、本当になんの意味も持たなくて。
今になって、ジュンスカはブルーハーツとは比較対象に無かった事に気付いた僕は、
間違ってたのか、間違ってなかったのか。そんな懐疑を伏せて。
今なら、何も障壁無く聴ける。

だって、もう「ブルーハーツ」も「ジュンスカイウォーカーズ」も存在しないのだから。

再結成も手伝って。
ここ最近、J(S)Wの記事を目にする機会が多かった。

中でも、この再結成ライブに行ったこの記事には、純粋に感動した。
「JUN SKY WALKER(S)@La.mama」

青春の欠片じゃなくて。その人にとってありのままなはずだから。
だから、きっとこの記事でも書き足りない想いが見え隠れしてる感じが
ボクは凄くステキだなと思った。
「なんとなく観たい」とかじゃない感情もそこには無いことが力強くあったから・・・・。

ボクと言えば、フリマでなんとなく買ったジュンスカのCDを聴きながら。
なんとなく、今更「力」を貰ってる気がする。

青臭いの上等。
そして、妙なpositive thinking最高。
何より、無茶苦茶な勢い秀逸。

あの頃のボクはいつもなんだか、ブルーハーツの二番煎じだとか、ニセモノ扱いしてたのに。
今じゃ、MY GENERATIONに勇気を貰ってる気がします。

あの頃の自分を馬鹿にして、そして嘲笑します。

尖ってなかったんですね。ジュンスカって。
なんか優しくて。なんか人なつっこくて。そんで、誰よりR&Rが好きだったんですね。

そんなことにも気付かなかった気がします。
やれPUNKだとか、やれR&Rだとか。
そんなことなんかよりも、今の自分の感性や感覚に正直にあるのならば。
今のボクには、少し大切なものだったりするのかもしれません。

大人になってしまったから、ピーターパンの国には戻れない・・・なんて
そんなセンチメンタルな感情よりも。
大人になったからわかる、今だから理解出来る「MY GENERATION」な心地です。
その視線の先に見据える、未来を睨みながら。

今この瞬間でさえ、その時の価値観に従うということ。
負い目を作らず、真っ直ぐに。
あの頃、出来なかったこと、感じる事が出来なかった事が今、出来る現実。

「自分の価値観」と言う名の、「変わらないもの」を信じて、叫んで生きていたい。
と、そんなことを想いながら、繰り返し流れる彼らのR&Rに、ボクは今少しばかり心が揺れる。


nice!(10)  コメント(26)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

THE 発信テレパシーズ 「LAST ALBUM」 [君にR&Rを!(インディーズ編)]

今や我が家の大事な客人にもなりました「Lo-Fi」姉さんから借りた
CDの中に混じり込んだ1枚のアルバムが
見事にボクのゴールデンウィークのBGMとして蝕みました。

THE 発信テレパシーズ 「LAST ALBUM」

いかがわしさとメタメタのダメな狂気の詰まったこの音に、
完全にボクの頭がファミコン回路になりました。

剥き出しの狂気に少しばかりの疑念も持たず、
「ぺにすとーきんぐ」の秀逸に完全に喰われました。

この電子音と反復のサビ。
それでいて、下品さがPOPSになりそうな矛盾。
電気回路を通した純然たるPUNK。

「KILLER NEW WAVE BAND」とか書いてるけど、
NEW WAVEなんて便利な言葉を使わず。
単純にこの狂気を認めればいいのに。
でもこれを認めたら、何かを失うような錯覚も不安。

頭に入り込んでくる単純なスピード感が、危険極まりない。
異物が混じったら、体はサインを送りながら
頭をスパーク&ショートさせるわけ。

最近の反省を生かして。
ハコ巡りをしようと、ライブINFOを探したら、見た名前との対バンでした。
という訳で、月末。

「THE 発信テレパシーズ」デビューをして来ようかと思ってます。

そして、調べてたらこの「THE 発信テレパシーズ」。
嘘か誠か。
JET LINERZのフロントらしいじゃないですか・・・・。
JET LINERZと言えば、ド級のR&Rバンドです。
もはや、「R&R」な範疇を越えてるかもな。
そのライブの目撃は、カルチャーショックだったくらいで。

彼らの音楽は迷路です。
美しい迷路です。
彼らがやってると言われたら、少し心落ち着きました。

CRAZYな輩は多く無い方がいい。

幾つも顔を持ちながら、どれも手に余る狂気と音への飽くなき追求の
匂いが漂うから、自分たちの想像を音に現していく作業を、
少しの妥協も存在しないで、構築してるであろう音への表現に、感涙。
それを容易に体感できる現代に感謝。


nice!(1)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

bloodthirsty butchers 「kocorono」 [君にR&Rを!(インディーズ編)]

結局のところ、「花男」を読んだ翌日には、「ピンポン」を読んだわけです。
それでもやっぱりBGMは、bloodthirsty butchers 「kocorono」でした。

なぜか、今更このアルバムがしっくり来るのです。
春だからかな。

雄弁で、雄大で。
時々鋭利な刃物の鋭さ鋼の冷たさを同居するこのアルバム。
何が巻き起こってるのかの理解は著しく難しく、でも時々爽やかな鈴の音が鳴るような
ギターのフレーズの次には、混濁した濁流を流し込む。

最近、ブッチャ-ズを見ていない。
初めて見たのは、クワトロのチケットを取った後のRSRFESだった気がします。

吉村くんがブン投げたギターの美しさが、朝焼けに交差したあの朝。
僕は、ブッチャ-ズの美しさを知り。
北海道から戻ってきてすぐに、クワトロで。

「ギターの調子が悪いんだよね」と笑っていた、吉村くんを見て。
爆笑。あんな投げ方したら、そりゃぁーぶっ壊れるわなと。

その日のライブは覚えていない。
でも、北海道の天井しらずの喧騒と密閉された渋谷のコンクリートの中であっても、
bloodthirsty butchersは、bloodthirsty butchersであり、
立ち位置も、その存在すらも不変であり。
この音楽は、ブッチャ-ズにしか出せない頂だと、確信してから、購入したこのアルバム

「kocorono」

日本における名盤をといわれたら、僕はこのアルバムを挙げるでしょう。
名盤とは売れてるものではなく、過去に無いものにどれだけ未来への核心や確信、
それでいての革新を攻めきるものであり。
そういった意味で、このアルバムの存在は猛烈だと想うのです。

朝から、再びこのアルバムを聞いていますが、飽きてしまう声の応酬のアルバムではなく、
音の応酬で組み上げたものは、時間も場所も、感情すらも選ばない万能なものであって。

それが、R&Rの1つの構築手段だと考えます。
いつでもどこでも誰とでも。

bloodthirsty butchers 「kocorono」

何が起きたのか。
何が起こったのか。
わからない複雑な地図の交差が交錯する、素晴らしいアルバム。

あの曲が欲しいだとかで、曲を変える必要のないアルバム。
欲しいもの全てが、詰まってる唯一無二のアルバム。
1曲1曲の独立はあるものの、組曲のような。
そんな、まとまりと美しさ。


nice!(2)  コメント(10)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

THE MONSTER A GOGO’S 「MANIAC!」 [君にR&Rを!(インディーズ編)]

最近は何聞いても、なんとなくアンテナがピッキーンと反応しなくて、
言うなれば、「ロックンロール倦怠期」とでもいいましょうか。
まぁ、しばしばあるんですが(笑

少し前に実家から出て来た、捨てたはずの過去の異物(遺物)
(要は、中学の頃聞いてたCDとか(笑))を部屋中にかけていたこともあって、
妙な空気になってた部屋でしたが。

なんの気無しに、フリマじゃねぇーんだったら、ブックオフでもなんて気分になって。
ダウンロードやレンタルよりお徳なのは、やっぱり中古シングル買い漁りみたいな(笑)

またブックオフのシングルのコーナーはゴミ溜めのようなんですがね(笑)
そん中から、懐かしい名前が出てきて興奮。

一発で「気つけ」をしてくれる、劇物を手にしたのです。「良薬、口に苦し。」
ロックンロール倦怠期を撃ち抜くには、それもまたロックンロールってことなんですかね。

THE MONSTER A GOGO’S 「MANIAC!」

2度程、見たことがあります。
初めて、MAD3を見た時よりも攻撃的で。
そして圧倒的な空気の痺れに、呼吸に詰まるくらいでした。
僕も若く、あまりライブの経験も無かったから、
本当にオロオロするぐらい頭が揺れた衝動衝撃でした。

これから、時間の経過の後、このバンドは無くなります。

一匹のコウモリが夜に還ったからです。

HPを見て、凄くショックだったのと、「解散」なんて軽がるしく文字の踊る昨今。
逝ってしまったら、解散とかいうレベルの話じゃなくて、
ある種、1つの形が絶滅してしまうんだなと、そう思った夜でした。

ライブを見た時は、何が起こっていたのかわからなかったけど。
今更になって、音源を見つけて聴いた事無かった曲を聴くと、凄く残念な気持ちです。

もっともっと聴く必要があったなと思うようなことばかりです。
それは、ゴーゴーズに限ったことではなくて。

この頃、こんなガレージのR&Rが凄く多くて、日本の1つの絶頂期だったんじゃないか?
ってそんな風に思います。
それはあの頃、自分がしょっちゅうライブに行って、この類の音楽に身を沈めていたからの
感覚なのかもしれないけど、確かにあの時代は凄くカッコいい不良のバンドが多かった。

僕はようやく20歳くらいだった頃だったと思うけど、そんなカッコいい兄ちゃんたちを見て、
凄く憧れて痺れたものだったなと思い返すには、ガレージが凄く馴染む。

「ガレージ=不良」

だったんですよね(笑)あの頃、深夜のライブハウスには凄く沢山の不良がいて。
彼らの音楽は純粋だったから、凄く僕にはキラキラして見えたと。

音やバンド探すのが大変だったり、偶然の出会いだったりするのは、それほど純粋の欠片は、
いっぱい転がってはいなくて、自分が望んだ時にしか、目の前に現れないんじゃないか?
ってそんな風に思ったら、このシングルと出会うのも必然だったのかもしれません。

この「ROLL」する感じが、堪らないんです。
あぁ、モンスターゴーゴーズのシングルの話ですが。

必要なのは「ROCK」じゃなくて、「ROLL」。
お金と関係無い、本質的な汚れ無き部分は「ROLL」にある。

最近、昔聴いた聴きたかったいいレコードを見つけると「萌え~」となりますが(笑
それは針を落とした瞬間「WOW!」ってなるのとはまた違う場所で、
どこか聴いた事ある匂いではなくて、もっと新鮮で強烈な音を望んでる今を感じたりしますが。
まったく聞いたことないバンドから、「ROLL」が聴こえてこないかなって?
そんなことを期待しながら、アンテナを高く張ろう。

後悔は山ほどあるけど、またこうやって不意に音源と出会えるから、
自分は変わらず、好きな物をキャッチできるアンテナを張ろう。

そう再び想えるキッカケになった、モンスター ア ゴーゴーズに感謝します。

やっぱり、1度でもライブを観たという事実は、
後々にも、必ず感情の貯蓄に繋がり、己の財産になる、とそう想います。


nice!(1)  コメント(14) 
共通テーマ:音楽

EXTRUDERS 「neuter」 [君にR&Rを!(インディーズ編)]

FRICTIONにしても、dipにしても。
たかが、2人か3人なのに、キングギドラの如く。
音が想像を越えた創造を生む。

抜群の破壊力を誇り、3方向からの攻撃の仕組みすら理解出来ないまま、
ただただ光に包み込まれながら、その音の鼓動呼吸に合わせて、深海へ。

昨今ライブに行く度、主張するすべての楽器に愛を覚える。
ギターを支えない、タイコとベースの滑奏。
タイコをリードしないベースの独奏。
頭の中が一方向急スピード。
渦が回り、その渦の中に感情やアルコールの雫が落ち込み、濁流に抱かれる心地になる。

それが、FRICTIONやdipを愛してしまう主たる理由。
濁流に抱かれながら、目を少し開くと静かな混沌が広がる。

同じ枝葉を例えるならば、きっとこの「エクストルーダーズ」もキングギドラの如く、
ギター・ベース・ドラムスが、独立した高い攻撃力を孕み、かつ観客の感情を寄せつけず。

静かに等間隔で乱れず呼吸する魔獣の息吹を感じて欲しい。
今まで無かった感情が湧きあがったら、
それはもう自分の中の価値観の崩壊が始まっている証拠だと想うから・・・・。

EXTRUDERS

EXTRUDERS

  • アーティスト: neuter
  • 出版社/メーカー: UMA/RESERVOTION RECORDS
  • 発売日: 2007/01/17
  • メディア: CD

※アーティストとアルバムのタイトルが逆になってます。これはamazonのミスになります。

【 試 聴 → http://www.myspace.com/extruders 】

01. Psycho will tell
02. Innoxious timer
03. Vertical point
04. Slip on the Lid
05. Nikara eyes

※下北沢ハイラインレコーズでは、初回特典缶バッジ。
http://www.highline.co.jp/news.html#extru
※ディスクユニオンでは、初回特典DVD。
http://diskunion.net/search_result.php?type=1&for=1&kwd=709893&no_alphabet=1&all_genre=1

=========

このブログにおいて、最初で最後のアフィリエイトになると思います。

非営利を貫き、また愉しむことから始めたため、
「広告・営利TB」を一切排除してきましたが今回に限り、この自分のルールを自分で破ります。

少しでも多く、僕が抱いた感情が試聴やこのレコードを通して。
このブログを覗いた誰かの感情を撃ち、この扉の向こうを賞賛で迎えてくれる人が1人でもいたら。
僕がこうやって今までこのブログを書いてきた意味が、少しだけ報われる気がします。

2007年2月10日(土)@下北沢ERA 
CDでは見えない感情が、ここに沈んでいます。


nice!(1)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽
前の10件 | 次の10件 君にR&Rを!(インディーズ編) ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。