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「さや侍」  監督:松本人志 [君にMOVIEを!]

おそらく、これが松本人志という名前がなければ、
正直水曜日の映画館まで行って、映画を見なかったと想う。

インタビューなどでも、映画に集中する時間が欲しかったというような、
まさにそんな印象を受ける部分もあった。

ただやりたいことが明確なので、細かい設定や背景は無視したと
感じれるのは、「やりたいこと」に費やせた印象を受けること。

新喜劇のようなテンポも、きっと分かりやすさを加速させてる部分。

客も笑うが細かい笑いがとても、リズムを作ってたし、
そのリズムの流れで、まぁそうあるでしょうというラストへの流れは汲めた。

子役の熊田聖亜は、滑舌がいまいちなのか、
気持ちがガツッと入る部分でモゴっとした印象を持つが、
その辺も見る人間には印象が違うとは想うが、
昨今の子役の台頭を見ると少し素が残る感じが、親近感。

上手過ぎる子役は、時に映画を味気ものにしてしまうようでおっかない。

細かいテンポで刻んでのLASTではあるが。
「その辺のおっさん」が主役な以上、白装束を脱ぐときの感じは、
時代劇にあるクラッシックな感じが念頭にあって。
やっぱり伝わって来ない部分があって。
それなりの役者ならあそこでビリビリ感が伝わってくるとは想うが、それはない。

img_926399_60533888_0.jpg

今考えると、綺麗な映画ではない。
乾いた印象がある。

散らかっているわけでもないが、隙間が多くて粗もあるが、
非常になだらかな映画であるということ。
感情の起伏も故、あまり起こらない。

キャスティングで少し締めてる感じがあったので、
全体的なグズグズ感は起こってないが一歩間違えれば完全に危険な
映画だとは想う。

少し逸れるが。
最近野狐禅を聞いていて。
最後の竹原ピストルには驚いた。

あそこで竹原ピストルもギュっと来たし。
凄く最後を優しく包むには、あのシーンが非常に利いていたと想う。

映画館にいた人のほぼ全員が、多分あれが野狐禅の、元か。
竹原ピストルだとは知らないだろうけど。

柔らかい物語をあの場面で密閉した感じの。
竹原ピストルの威力は素晴らしかったと想う。

猛烈な感動や感傷には至らないし、もう1回とも感じないが。

先日13人の刺客のリメイクをみたが。
侍・ちょんまげ映画にハズレなし。
そこそこの満足感は得られる。

何はともあれ、ドタバタな感じをLASTで締め切れず。
そこを竹原ピストルが後ろで締めなおす。

あの流れは正直、竹原ピストルの価値で勝ち。
あのキャスティングは「さや侍」を一定の評価に持ち上げるに十分な
空気だったとは想う。
あれがなかったと想うと、言葉に詰まる。

それも竹原ピストルでなくてはいけない。

ある大阪の夜。
野狐禅を初めて聞いた夜。
4年前の夏のような気分を映画館で感じた。
http://roosters.blog.so-net.ne.jp/2008-08-13

あの夜から、ボクには竹原ピストルが特別な男になってる。
日本中。
本当に日本中を歌い歩いてる。

あの映画で少しでも竹原ピストルを知って。
歌を聴いて足を運んで欲しいと想う。

こういうのもなんだが。
日本に演歌があって。
やっぱり日本人の気持ちに染みるように。水戸黄門のように。

竹原ピストルには、そういう染みさせる部分が存在する。
ボクも久し振りに酒でも飲みながら、
彼の歌が聞きたくなった。
http://roosters.blog.so-net.ne.jp/2008-11-08

こういう後押しは、本当に良いものになると想う。
またそうあって欲しい。

正直、毎日ワイドショーでおっかける娘たちの歌う唄が
何か空虚に感じてしまい、心が荒む。
そういう部分を感じる多くの人がたどり着いてくれたらいいと想う。

日本人が想う美徳が時代劇に簡単に取り入れられる要素が多いように。
竹原ピストルにもそういう要素が多いはず。

この映画の賛否は微妙な部分ですが。
サムライ・チョンマゲ・カタナはやっぱり安心というのは、
日本人だからかな(笑)


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