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氷室京介 「KYOSUKE HIMURO GIG at TOKYO DOME “We Are Down But Never Give Up!!”」 [LIVE OR DIE ?]

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(画像はリッスンジャパンより)

2日間動員11万人。
50歳の男が25年以上も前の歌を歌うコンサートに、これだけの人間が動く。

その客観的事実は、曲げようもない真実。

朝から、8年前の「21ST CENTURY BOOWYS vs HIMURO」を聞いて見て。
夜の帳が下りる時間まで待つ。

BOΦWYのアルバムや映像を見てしまうと、きっと過度な期待が膨らんでしまうと
判断した部分。ここは正解だった。

BOΦWYを見ると、聞くと自分の期待度が上がってしまう。
折角の時間なのに。「あれも聞きたかった」とか余計な欲で、終わった後の
テンションを下げたくなかったのが、本音。

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自分はBOΦWYを見れなかった。
20年前に買った「わがままジュリエット」のCDSの頃には、もうBOΦWYはなくなっていた。

今夜BOΦWYを聞けるが、BOΦWYではない。
氷室京介なのだと。

でも、あの氷室京介なんだと。
そう心が高鳴る気持ちを沸騰させながら、DVDを見続ける。
http://roosters.blog.so-net.ne.jp/2006-10-29

このDVDよりは確実に質の高く、そして勢いのある時間を過ごせる。
そう想うだけでも、相当な期待の中で呼吸が出来る。

「なぜ4人でやらないのか?」「今がそのときなのではないか?」
そう感じた人間の1人でもあるが。

それは50歳にもなる氷室の今が、過去を押さえ込めるような。

さほどメディアに露出せず日本国内で、氷室京介自身が廃れることなく、
今にあり続けるその時間の経過を、素直に讃えるべきだし、
そこでBOOWYにこだわる必要もないと判断できるほどの今は、紛れも無く素晴らしい。

それでこそ、氷室京介なのだと想う。

チャリティーではあるが、氷室とBOΦWYという関係だけでも満員になる事実。
あとは聞き手の判断だけ。

4人でも氷室で東京ドームはいっぱいになる。それも客観的な事実。

そんな中。
東京ドームで氷室京介を。
そしてBOΦWYを聞けるなんてことを。
12歳の俺に教えてあげたいぐらいの興奮。

11時から物販が始まるとアナウンスがあったが、
開演は18時なのに?と想いながらも、17時に到着。
なるほどと思えるぐらいの物販のSOLD OUTの数。
そして、人!人!人!!

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色んな想いがあって今にある人たちがたくさんいて。
こんな大きな場所で、そういう空気を感じれるのは初めてだった。

おそらく「X」とかもこんな感じだろう。
それぞれの想いが容姿に出るのは、非常に見ていても心地の良いものだった。

ゲートをくぐると2階席なのに、猛烈な人。
見たことないぐらいの人が廊下に溢れ。
そしてドームを埋める。

事前になんとなくな感じで調べず行った座席は、
最上段通路側(隣の人はどっかに行ってしまったので隣も空いていた)

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ある意味、潔くて笑えるぐらいの席で。
正直、中途半端がなくて自分でも気に入った(笑

見たことも無い景色で。
感情移入も客観視も可能なまさに自分向き。

埋まっていく席を眺めながら。
決して派手ではなく、東京ドームにしてはこじんまりしすぎている舞台装置が、
今回のGIGの意味を明確にしてくれている。

開演前。
長い黙祷。
静寂に包まれながら、この日皆がスタートラインに立つ。

THE CLASHが流れながら、
拍手が巻き起こり、SEの終わりまで引っ張り続け。
それを曲の度に繰り返す。

約束の時間15分超過後。

圧倒的な迫力でDREAMIN’が始まり。
既に総立ちになっていた客席から、歓声と拳があがる。
5万5000人の興奮が弾けた瞬間。

『KYOSUKE HIMURO GIG at TOKYO DOME “We Are Down But Never Give Up!!”』
1.DREAMIN’
2.RUNAWAY TRAIN
3.BLUE VACATION
4.ROUGE OF GRAY
5.TO THE HIGHWAY
6.BABY ACTION
7.JUSTY
8.WELCOME TO THE TWILIGHT
9.BAD FEELING
10.“16”
11.LONGER THAN FOREVER
12.MEMORY
13.B・E・L・I・E・V・E
14.季節が君だけを変える
15.B・BLUE
16.MARIONETTE
17.PLASTIC BOMB
18.DOWN TOWN SHUFFLE
19.BEAT SWEET
20.RENDEZ-VOUS
21.ONLY YOU
22.IMAGE DOWN

Encore
23.ON MY BEAT
24.HONKY TONKY CRAZY
25.NO.NEW YORK

最上段でも凄く良く見える視力をくれた両親に感謝したい(笑)

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このセットリストを見てもわかるように、それでも余計な欲はあふれる。
でも20年待った25曲。
十分すぎるくらいのACTだったし、十分すぎるぐらいBOΦWYだった。

ほとんどMCをせず。
音楽だけで存在証明を高らかに。
そして気持ちを更に高い場所に持ち上げるように。

想像以上にBOΦWYは体にしみこんでいる。
当然なのではあるが、それを実感できた。
最上段ゆえの音の悪さはあったが、横に余裕があった分。
あれだけオーディンエンスのカラオケ常態はあまり自分に害はなかった。

むしろ、布袋のパートをムキになってコーラスするような感じは
見ていて楽しかったし、自分もムキになった。
そんなもんだ。
(個人的に、この夜唯一。BAD FEELINGだけは少し違和感があったのは、
 自分が想う以上に、布袋のBAD FEELINGがしみこんでるんだなと笑えた
 布袋もまたBOOWYがなくなっても、BADFEELINGを演り続けた結果かな・・・)

足りないものを嘆くより、与えられた時間に何を刻み何を残すかだと想う。
BABY ACTIONなんかは、そこまで伸びるのか!ヒムロック!と大興奮になってしまった。
最初から最後まで顔は緩みっぱなしだった。
リフを聞いただけで、笑顔になれてしまう。


古くさいウォークマンから聞こえてきた自分の幼い頃がフィードバックしてきた。
それだけじゃない。
いろんなことが走馬灯のように去来して、泡のようにはじけてまた浮かんでを繰り返して。
今まで感じたことも無かった。

興奮してる気持ちと、走馬灯の中を走る自分の目の前には氷室京介がいる。

「16」が静かに始まって。
映像でみた記憶も曖昧なのに、曲は覚えてる。
聞きながら、あの頃は・・・だなんて考える。

「この曲を作ったのはハタチぐらいだったけど、もう“シックスティー”に近くなったよ」
と翌日氷室が笑ったそうだ。

時間が経ってるのに、この気持ちが揺れるのはなんだ?!と理解出来ない部分が
あの場所にはたくさんあった。

ON MY BEATが流れて消えて。
現実に戻る終わりを感じた。

ネットにはたくさん。「メンバー4人で・・・・。」なんてこと書いてあったけど。

  今日ここからポジティブに考えて、
  復興の波が広がっていけばいいなと思います。
  来月にはここで<友達>もやるんで

そう口を開いた瞬間の東京ドームの歓声は、
すべてを悟れるぐらいの一言だったし、もうそれでいいと。
そう想えばいいわけで。

僕らが知ってる氷室京介は、僕らが知ってるままの氷室京介だった。
25年以上の前の曲。23年前の最後。ボクが知った20年前。
そして、今以ってあの頃と変わらない。
何1つ期待を裏切らない氷室京介だった。

その事実は強く言いたい。

BOΦWYを見たいという事実は隠さない。
でも何一つ変わらず、むしろ色んな経験値があがり。
またそのブランドを崩さず走り続けてきた氷室京介の今に素直に感動した。

1つの失望もなかった。

21世紀の氷室の前に。
BOΦWYはやっぱり過去。

 自分が昔、所属していたボーイというバンドの、
 自分で自分の曲をコピーするっていうのもすっげー緊張して。
 バンドのメンバーもオリジナルのメンバーに敬意を表しながら、
 すっげー大変な思いしながら頑張ってくれたと思います。

あの氷室京介をみたら、4人のメンバーでなんて言えないぐらいの
ステージだったと想います。

東京ドームという大きなハコで。
観客のアイデンティティを感じず、自分の中だけでじっくり昇華できるとは
正直まったく想ってなかったので。
あの座席に感謝と。

そして、このセットリストを見返しながら。
またずっとBOΦWYしか、氷室しか聞けなくなっています。
そういう時間が、幸せだと想います。

LIVEが終わり。
大塚でBEERを飲んで。
友達を呼びつけて、笑いながら飲んで。
帰りの電車で恥ずかしさすら感じないぐらい、
誇らしく買ったバスタオルを主張させて帰りました。

幸せな夜でした。

中学生の頃に感じた気持ち以上を得られる時間というのは、
生きている実感です。

ありがとう、ヒムロック!!!


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ちなみ

広島から、行ってきました。
私が感じたすべてがこのブログにあって・・・
正直びっくりしました。

幸せな一日でしたね!
by ちなみ (2011-06-13 23:45) 

madaraneko

共感するなあ。
CLASHの曲でテンションが上がって、BAD FEELINGのイントロで若干の違和感を感じつつ(バンドメンバーのプレッシャーは理解できますが)、オーディンエンスのカラオケ状態を微笑ましく感じたのは全く一緒です。

>想像以上にBOΦWYは体にしみこんでいる。
まさにそんな感じでしたね。
by madaraneko (2011-06-14 00:27) 

ルースターズ

http://blog.livedoor.jp/kaiko80s/archives/3294867.html

素晴らしいレポートです。

by ルースターズ (2011-06-14 10:47) 

G7(ジーセブンス)

はじめまして。
先日はありがとうございました。
的確な的を得たリポ共感しました。
こんなすばらしい時間を共有できてよかったですね
ただBOOWYの曲ではないですけど氷室名義の
「IF YOU WANT」をあの会場で”生”で聴きたかったです。
あとセトリ助かりました。
by G7(ジーセブンス) (2011-06-15 01:32) 

FUCKINTOSH66

>12歳の俺に教えてあげたいぐらいの興奮。
わお、そっか、そうだよね。
じゃあオバサン、ボウイのreal time live日記でも書こうかなあ。
いやでもそういうのって邪魔くさいよねえ。昔の遠吠えみたいな。
ヒムロック50歳かあ。5個しか違わないこのショックー。

by FUCKINTOSH66 (2011-06-16 04:22) 

ひでくん

どうしても身体が水道橋には向きませんでした。
20日前(05/20(金))には、原宿には向いたのですが。。。
04/20の布袋のコメントに共感。
更に06/10(金)に自らTwitterで墓穴を掘り(笑)、ファンに揶揄され、翌週まで沈黙を守りました。
もう、再結成はしなくて良いと踏ん切りついた2011年になりそうです。

by ひでくん (2011-06-19 23:50) 

ルースターズ

>ちなみ様
昨日はコンプレックスでしたね。
ただ、氷室の。
この日は忘れられないです。

そして共感ありがとうございます!!!
書いたかいがありました。
by ルースターズ (2011-08-01 14:59) 

ルースターズ

>madaraneko様
本当に今でも鮮明に思い出せます。
凄いとしかいいようがない。

あのカラオケ状態も、もうここまで待ったんだから、
皆歌いなよ!!
とその方法を尊重してしまいます(笑

とにかく素晴らしい1日でした。
by ルースターズ (2011-08-01 15:01) 

ルースターズ

>G7様
今回はBOOWY ONLYでしたからねー。
ボクも正直、聞けるもんならSUMMER GAMEが聞きたい(笑
by ルースターズ (2011-08-01 15:04) 

ルースターズ

>F66様
ヒムロックも見えないけど、F66さまも見えない。
その御歳なら中学生な子がいても、いや・・・。
見えないわぁ。TOO YOUNG。

遠吠え好きですけどね(笑
by ルースターズ (2011-08-01 15:05) 

ルースターズ

>ひでくん様
そうもうこのタイミングでないんだから、一生ない。
それでいい。
by ルースターズ (2011-08-01 15:08) 

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