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内田裕也 「A RUN DOGS」 [君にR&Rを!(日本)]

自分に余裕が無いときには、本棚もレコード棚も漁らない。
これ本当にわかりやすい精神状態のベクトルで、
自分の本棚見るより、娘と絵本選んで本箱覗く時間の方が、
意外と長いんじゃないかなと思うときは、黄色信号です。

先日、男を下げた内田裕也。
そして、ロックンロールなのは樹木希林と、皆頷いた顛末。

どっかにも書いたけど、内田裕也は内田裕也のアイデンティティがあって。
あんなにも「ロックンロール!」って言いながら、
あれこれ出来るのは、日本で内田裕也しかいないし、
色んなことあったのに、今更ストーカーだとか恐喝だって言っても、
「だって、内田裕也でしょ?」ってならないんでしょうかね(笑

かみさんが、テレビを見ながら。
「内田裕也ってなんで、あんなにテレビ出てロックンロール!!って言ってるの?
 そんなに人気があるの?」って話になり(苦笑

丁寧な説明が出来ず(笑
趣味趣向が違うかみさんに、フラワーズの良い部分と悪い部分を
話しても噛み合わないのは必須で。

じゃぁ、ボクが思う内田裕也のR&Rな部分を説明しきれない
ということで、代わりにここで。

内田裕也のフラワーズというのは、カバー一辺倒で、さほど面白みには欠ける。
ソロ~フラワートラベリンバンドと盛り上がって、フラワーズを買ったんだけど、
聞いてがっかりしてしまった思い出は苦い。

ただこの頃、時代には、PUNKと並列にスピードを上げてきた
前衛的なR&R MUSICを、積極的に消化しようとした代表格が内田裕也だったとは
今でも文献や楽曲から素直に思える。

ヒット曲も無いが、それが重要ではなくやってきた行動や足跡が
今も残る内田裕也の礎と考えていいと思う。

この人はR&Rに対する偉大なるミーハーなんではないか?!と
思ってしまう部分が、曖昧には残る中でも、
ボクが内田裕也=ロックンロールと思えるのが名盤
「A DOG RUNS」

PA0_0460.JPG

あまり高評価ではないものの、
このアルバムの秀逸さは楽曲提供の一流。

近田春夫、阿木耀子・宇崎竜童、ミッキー吉野、ムッシュ、ジュリー、
そしてジョニー大倉。

個人的に、この1970年代のジョニー大倉WORKSは、非の打ち所の無い
完全無比のロックンロールナンバーが存在して、このアルバムの提供曲も
その評価から漏れない。

古くさい歌詞とコテコテのナンバーでありながら、
潔さにも似た美しさがあって。
正直、この平成の世の中には出せない色気がある。

ジュリーの「決めてやるぜ今夜」に至っては卒倒モノ。

唯一ともいえるこのオリジナルアルバムの金字塔が、
さほど認知されない感じは惜しい。

ボクと同じ歳の32年前のアルバムである故、当然埃臭さは感じる。
ただ、ロックンロールの気質はしっかり感じれるので、
埃臭いだけで、クラッシックさは薄い。

幸福を感じれる一枚でもあると僕は思う。
さほど内田裕也を知らない人は、都知事選の映像や様々なユニークに
笑ってしまうかもしれないけど、このアルバムだけは、
全うなロックンローラーの内田裕也が存在してる。

このアルバムを勢いで買ったときは、
さほど聞き込まなかったけど、なんとなく自分の中で一周したなと
思った中、レコード棚からひょっこり出てきて、針を落としたら最後。

やっぱり追いかけ続けて、追い越そうと。
何かを探して求め続けた時代の音楽には、暗中模索を昇華出来る
確信が時代を超えてついてくる。

当時は、受け入れなくても。
今聞いても、そのセピア感がたまらない。

なんで内田裕也なの?と思う人は是非聞いてみて欲しい。

人間としての内田裕也の評価なんか、ボクにはどうでもいいが、
R&Rレコードの評価としては一級品。

そして、やっぱりどんなことしてようと、
内田裕也は内田裕也で。
今更どんな事件起こしても、やっぱり内田裕也だと笑えるところも、
変わらない内田裕也だとは思う。


http://www.youtube.com/watch?v=Zr3tNIB9Myk&NR=1


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