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ジョン・ルーリー展 ドローイング @ワタリウム美術館 [君にARTを!]

私の敬愛するH&Mの、H姐さんのとこで。
ジョン・ルーリーの記事があった。

個人的には、「ジョンルーリー」と聞くと、
「ダウンバイロー」な曖昧な時期の曖昧な知り方。

PA0_0792.JPG

それでも、あの「ジャック」が絵描き?!
それも日本で個展?!となれば。
ザックな気分で、行きますでしょ、ワタリウム美術館。

高校生の頃、一番憧れた場所「ON SUNDAYS」
今回初めて訪れたが、ここで後悔というか溜息というか。
なぜ、ボクは些細な電車賃を払わずに。
この興味を諦めたり、曖昧にしてしまったんだろうと。
頭ガッツーンやられた気分で、勿体無いことをしたと痛切に。

天井高く。
そしてその空気に触れただけで。
何か特別な瞬間が訪れそうな期待感になってしまう空間でした。

そして、その階上に数多のジョンルーリーの作品。

PA0_0788.JPG

正直に言うと、本当にステキです。
絵のタイトルから絵を描き始めたのか?
絵を描き始めて、タイトルが決まったのか?

ニワトリが先か?
タマゴが先か?のように。

そんなことを思いながらも、タイトルを見ればその絵がそのように見えるのが
不思議でならない。

それでいて、混ざることや潰れることを恐れない。
素人目で見たら、この絵の具とこの絵の具が混ざったら汚い色にしかならないでしょう
という固定概念が完全に置き去りにされ。

その大胆かつ、繊細な色身が魅了する。
H姐さんが、ボクと出逢った頃に言っていたが
「所詮、印刷はドットの集合体」
この言葉は絵を見る上で、非常にスリリングな気持ちになれる。

前に、H姐さんもBLOGに書いていたが、
原画の魅力は本当に素晴らしい。
図録も買ったが、図録はやっぱり所詮図録で。
ホンモノの存在感やその場で感じた感覚であったり、気持ちであったりを
思い出すことも難しい希薄なものに感じたのは、今回が初めてでした。

2階・3階・4階とフロアを重ねても、またなんだか途中下車したくなるような
もう1回見ようの繰り返しの中、眠りから覚めた娘に。
象やバッファローなど動物の絵を説明しても。
気付けばキラー通りを眺めている始末(笑

でもその視線の先には、見たことのあるデザイン。
それはキースヘーリングでした。
ビックリしました。
キラー通りの一角に。
(調べたら、その建物は昔のON SUNDAYSだそうです。)
にしても、少なくても就職して10年近くこの道を通っていて。
まったく気付かない自分って、一体・・・・・(苦笑

ジョンの作品を目の当たりにしながら、
意志を持たない水は、大胆な背景を生み出し。
そこに精密な計算を要さない色の置き方が。
背景をまた違う色に変化させて。
そこに漂う絵の本質は、近くで見ても大胆で。
遠くで見ると繊細という、新しいボクの中での発見でした。

5月16日までの長い会期なので、ワタリウム美術館は1度
入場料を払えば、何度も見れる仕組みなので、
今度は家族ではなく、1人でベルリンでのLIVE映像がこだまする
会場を1人のんびり散歩してみようかと思います。


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コメント 10

TBM

早速、行かれたのですね、ジョンルーリー展。
私も知りませんでした、彼は絵描きでもあったこと。
彼の原画、とても見たいです。
まだまだ会期は長いので、なんとか行きたいです!
by TBM (2010-02-24 23:29) 

アコ

見に行ってきました。
腐ったハート(笑)に直撃!
会場の場所も場所なだけに、見ていると心の中のもっちゃりしたものがそぎ落とされていくようなそんな感覚がしました。

映画の方はまだ見てないのでこれを機に借りてみようと思います。
by アコ (2010-02-25 17:51) 

FUCKINTOSH66

さんくすあろっと!

>「所詮、印刷はドットの集合体」
Hさん曰く、「学生時代に某大日本印刷の写真製版レタッチ課で
バイトしてたのもあり(昔は4版の網点フィルムを手で合わせてた)
地味でリアルな体験からだぜベイベー」だそーです。原画万歳♪

>キラー通りの一角に。
(調べたら、その建物は昔のON SUNDAYSだそうです。)
Hさん曰く、「キースへリングがハシゴに登りながら建物一面に
ペインとしてるの眺めてたよ&myオンサンデーズはあそこ」
だってさ〜w
by FUCKINTOSH66 (2010-03-05 19:09) 

ルースターズ

>TBM様
是非にー!って。
大体このいく流れは、F66様がねぇ(笑

凄くいいですよ。
あの画集じゃやっぱりムラムラしないです。
原画!原画!!!
by ルースターズ (2010-03-07 21:28) 

ルースターズ

>アコちゃん
だから、アコちゃんがキラキラして見えるんだぁ(笑
非常にいいよね。
考える絵って凄く好き。
誰が見ても同じ印象を持つようなのは、
あんまり好みじゃない。

そういう意味では、選択肢が広すぎて
収拾がつかないジョンルーリーは溜息。
by ルースターズ (2010-03-07 21:30) 

ルースターズ

>F66様
ファッキンドットオタンコナスビっすよね?!(笑

Hさんやっぱりそうだったのかぁ・・・・
そんなことじゃないかと思ってたんです。
あの、Hさんは、この時代ここは落としちゃいけないものを
確実に踏んでる印象です。
時代の流行ではなく、時代の触覚がさしているもの。
株で言えば絶対値上がりするような銘柄を、
単純に「いいから」で選べているような気がします。

だから、Hさんはカッケーんだと思います、らぶ。
by ルースターズ (2010-03-07 21:34) 

kurohani

ジョン・ルーリー展早速行かれたのですね!私も行きたいと思ってます。音楽家の絵と言うだけではくくれない良い作品みたいですね。ジョンは「可愛い子が会場に来てる?それ自分にとって重要」みたいな事をワタリさんにおっしゃってたとか。何か彼らしい(笑)
by kurohani (2010-03-07 22:12) 

nicola★

散歩がてら行ってきたよ

あたしも次は平日チビ連れて行こうかな



あ、キースヘーリングの絵だいぶ薄くなってきたね
なんだか自分が歳をとってしまったのをひしひしと感じるよ(笑)
予備校行ってたときは1週間に一回は通いつめてたのになぁ~
あそこで輸入の画集をたくさん買ったよ
by nicola★ (2010-03-14 00:47) 

ルースターズ

>kurohani様
音楽って、「自己表現」より、モテたいっていう動機が
一番純粋だと思うんですよね(笑

カッコいいというのは、かっこ悪いみたいな。
でも、純粋なことが一番いい。

明らかにモテを狙うのは、パーだけど。
結局、誰からも愛されるのはステキ(笑
by ルースターズ (2010-04-13 09:45) 

ルースターズ

>にこちゃん
その世代かぁ(笑
チビちゃん、ガンガン連れ出していかないとって言う気分ね。

絶対覚えてないけど。
覚えてもらうための、思いで作りはこれから幾らでも
出来るけど、覚えてない思い出作りは今しか出来ない。

スクラップも作っています。
いつか物心ついた頃に、こんなとこも行ったんだよって。
そう言える様に。

ジョンルーリーもそんな1つです。
by ルースターズ (2010-04-13 09:47) 

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