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頭脳警察「俺たちに明日は無い」 [君にR&Rを!(インディーズ編)]

先日、あるご婦人から「俳句」を薦められた。

目の前の情景を、文字通り「五・七・五」で詠むというアレであります。
コレが非常に厳しくて。

頭の中で脆弱なボキャブラリーがぐるぐると回る訳です。
その瞬間にも、銀杏からは生命の1葉1葉が、引力に吸い寄せられているのに。

出来上がった句を詠み返し。
改めて、何が言いたいか、表現がまわりくどい人間であって。
的は得てないわなと、痛感するのです。

最距離で、その風景を飲み込むのは、困難な業だと。
そんなことを思いながら。

日々「真っ直ぐ」に飢えて生きてるような気がしています。

最近の中で、真っ直ぐすぎて自分でも戸惑うのが、
頭脳警察「俺たちに明日はない」

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先日の騒音寺以前に入手はしていたのですが。
なんだか日々労働に向かうバスの中で聞き続けています。

真っ直ぐなんですよね。
オブラートもクソもない。

クソなもんは、クソでキライなもんはキライ。
この単純明快な旗を立てられない社会の成員な、ボクやらボクらは。

蜂起することよりも、言えないわな・・・という
後ろ向きな選択肢を選んでしまう。
染み付いてるわけではなくて、今の生活や今の流れを手放せないから。

渋谷の街には、流行という大河が流れていて。
師走の喧騒に塗れて、多くの人々がその浮ついた空気の中を
泳ぎながら、また歩きながら日々がとうとうと、流れていく。

そこにアクの強いメッセージの必要性など感じなくて。
18年ぶりに世界に堕ちたこの新譜も。

従来の頭脳警察と変わらず、風刺を超えた棘や刃物を突きつけてても、
その鋭敏な痛みに無関心な人々ばかりで。

辛辣で、的を貫く言葉の多くが、滑稽に見えてしまうぐらいの
世の中なんじゃないかと。
そう感じたりする。

今まで意味が飲み込めなかった「コミック雑誌なんかいらない」の意味と今が、
ボクには存在していたけれど、今はとてもよく理解できる。
この曲が生まれた時代と現代。

この時間と時代にあって。
結局変わらない世の中と、街に吹き抜ける革命の匂いがあるか無いかだけで。
何も変わらない景色なんだと。

長く生きる人々との接点の中で。
この国の印象や心象は、そうは変わらないのかなと勝手に感じている。

汚れた大河ではなくて。
ずっとこの色で始まってたということ。
最初から今も。

真っ直ぐを思い返しながらも、自分の原点にはならない。
その強い言葉のメッセージと意味を、今は噛み締めるしか出来ない。
ただそのすべてが苦いわけでもない。

中途半端に声に出すわけにはいかない。
覚悟も混じる。

この国の根幹はさほど変わってやしない。
満ち溢れた希望の明日はなくても。

今の悲観や挑発など。

愛だの恋だの言えなかった時代となった
68年前の今日のはじまりを。

僕らは幸せです。
どんな世の中であろうとも、
戦争や内戦の無い国の時代に生きるのだから。

戦争が無いからこそ、「俺たちに明日はない」と言えるのかもしれません。
「明日は変えられる」という意味も孕む、「俺達に明日はない」なのだから。
希望の光射し込む言葉。


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