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「トマトさん」 田中清代 [君に絵本を!]

どこか自分の子どもに似てるような、
愛らしさを感じてしまう「トマトさん」

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どこの本屋に行っても、そのインパクトは絶大な表紙(笑)

ちなみに我が娘は「凛々子」と言いますが、
凛々子はカゴメの開発したトマトの名前でもあるようで・・・・。
ボク自身も小さい時分から、トマトが好きなもんで、
何か妙な親近感(笑

絵本を読みながら、例えば文章には出てこないけれど、
そのページに、描写されている小さな虫や動物などは、
小さな子どもにとっては、興味の対象にはなりにくいかもしれいないけれど。
話し手には重要なツールだったりするわけで。

「うわ!こんなとこにてんとう虫が、よいしょ!よいしょ!してるよ!」などと。
大きな主人公から視線を外して、全体を見れる機会を作れるわけで。

そういった意味でも、この本はとても登場する虫などが多く、
話の種には事欠かない。

「川に落ちたら流れてしまうでっしょー」
という、大きな問題は目をつぶる(笑

これが水溜りならば、気持ちよさは出ないし、
人間が食べてしまうという結論に至るような描写は、
愛くるしいトマトを結局食べるという、ファンタジーさが欠落してしまう。

何より、この絵本は「トマトさん」であって、「トマトちゃん」ではないということ。
ここがいい。
顔が既に「ちゃん」ではない「トマト」を強引にせず、「さん」なとこに共感が持てる(笑

掛け声やとっぷんとっぷんと言った擬音語は、変わらず小さな娘には効果的。
絵全体が明るく優しい色も多い。

意外とというか、インパクトのある顔をや複雑な感情が、
丁寧に書かれているので、同じような顔して読んで見せても面白いかなとも感じたり。

ステキです。

一方、名作名高い「おおきな木」 シェル・シルヴァスタイン

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何か「無償の愛」みたいなテーマがして、鼻につく。
個人的には無償の愛など存在しないというのが、個人的な考察である故です。

なんらかの大小問わず取捨選択の上に、
「無償の愛」と名のつくものが存在するわけで。
何も選択肢が無い状態を継続できるほど、人は尽くせないだろうという考え方です。

大きな木が与えた何かに、
小さくてもわずかでも報いる優しさを、幼き頃から覚えるべきじゃねぇかなって。
そんな風に想ってしまいます。

極端に言えば、誰かに何かを貰ったら「ありがとう」と言うような。

子どもに読んで聞かせる本ではないなぁと想うわけで。
「今読んだお話の中で、キミはどう感じる?」と価値観の構築よりは、
何か価値観の確認が出来そうな本であったりします。

大人になって、読んでみる本。
自分がどれだけ散らかして生きてきたかと気付かされる本だと思いました。

故にボクみたいな人間は、あまり開きたがらないのかもしれません(笑
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ぐらはむ

トマトさん、ぬいぐるみもありますよ。
トマトさんに似ているなんてステキですね。
私もこの本大好きデス。
by ぐらはむ (2010-01-09 18:31) 

ルースターズ

>ぐらはむ様
ありがとうございまっす!!
つかぬいぐるみ?!
欲しいかも・・・・調べてみます!!!!
by ルースターズ (2010-01-26 23:58) 

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