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個展 忌野清志郎の世界 @ラフォーレ原宿 [君にARTを!]

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蝉の残響が、微かに残る週末。
原宿ラフォーレでの最終日。

忌野清志郎の世界。

清志郎が逝ってから、清志郎を取り巻く環境はめまぐるしく。
作品集や追悼にあたっての雑誌など。
その影響の大きさを改めて実感する時間が流れている。

悪く言えば、生きてるうちに起こらない評価に、
何か煮え切らない部分があることも否定はしない。

しかしながら、彼の軌跡を見る機会があるのは、
レコードを聴くこと以上に刺激的だし。
「百聞は一見にしかず」という感じにも近いのかもしれない。

ラフォーレは、「kitson」が店舗をオープンさせ。
また変わらず、H&MやFOREVER21に加えて、花畑牧場の影響で。
あの明治通りを歩くイライラ感といったら無い。

挙句、kitsonのラフォーレ入り口の混雑もまた然り。
足早に流行の流れを無視して。5階。
階段を上がり6階から。

所望した世界が広がる。
コアなRCファンの部屋に来たかのような気分になる
ポスターやレコードの展示。
年始にアングラ演劇のポスター展も見たけれど。
80年代のバンドのポスターはどこかサイケな部分とニューウェーブな部分が
入り混じり、なんとも言えない味がある。

それがRCなら余計にムラムラするのが常であります。

ケースに所蔵されたグッズの多くもまた。
コアなファンの引き出しを開けたような気持ちになる。

節々に飾られてる写真はどれもギラギラしていて。
清志郎の生き様を垣間見れる。
見たことのある写真も当然多いけれど。
にしても、素晴らしい写真だと思えるのは、被写体のギラギラ感が
焼きついてるからなのかなと、素直に想う。

そして、衣装&ブーツ。
もはやこれだけでも・・・・・・と想ってしまうほど、圧巻のディティールとこだわりなのだと
そう想う。

衣装が陳腐だと、絢爛なステージでさえ地味になってしまう。
そしてこんな強引なカラーリングを、日常の衣服と同じように着れてしまう
あの感じこそ、ファストファッションと揶揄されてしまう現代において、
個性の塊として、流行を踏みにじり人生の流行の中に咲く洋服だと。
そう想った。

ブーツもとても丁寧な愛が咲いていた。

そしてその横には、ゼリーの。
タイマーズのヘルメット。
実物の興奮にその場から10分は離れず。
ステッカーを眺め続けて。

そして、画家としての清志郎は。
色の固定概念を取り払い。
筋肉の筋に至るまで。
概念に無い色を、その筋として薄く厚く。
そして、隆起させながら描いていた。

そこから浮き上がる色の交錯と。
また映し出された人の姿は、とても愛くるしく。
雑さや雑味の無い濃度の濃さを感じれる。

Tシャツの原画に至っても、言葉を持て余したり。
緩めたりすることなく刻んでいた。

映像ブースは、まるで難民キャンプのように
人で溢れ。
清志郎のいない世の中において。
清志郎のぬくもりを求める難民で溢れている。

沢山のグッズも売られている。
それもまた清志郎のぬくもりを求める人で溢れ。
皆様々な気持ちで、会場を後にしているはず。

この個展は、今後地方を回るようです。
沢山の難民が訪れることだと思います。

そして、何か満たされないやりきれなさを少しでも溶かして。
ボクらはまだまだ続く道を歩く。
RSサクセションを聞きながら。
清志郎を口ずさみながら。
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コメント 10

kurohani

お子さんの誕生でお忙しい時に行かれたのですね。
ファンにはたまらない展覧会でした!
タイマーズのヘルメット、青山でも飾られていましたね。
by kurohani (2009-09-19 23:11) 

DEBDYLAN

ご無沙汰です。

この企画展、僕の街でもやってほしいです。
僕もそんな難民の一人ですね。

by DEBDYLAN (2009-09-19 23:40) 

ルースターズ

>kurohani様
子どもとか言ってらんないでっしょー(笑
見ないと。
凄く刺激的でした。

青山行って無いので、見れてなんだか嬉しかったです。
TOKYO FMっ!!!
by ルースターズ (2009-09-20 08:20) 

ルースターズ

>DEBDYLAN様
オラが街に来なければ。
ロックコンサートを見に行くかのように。
すぐ近くの大きな街まで。
HIGHWAY飛ばして。
逢いにいくしかねぇーっすよ(笑

難民は、流動的で風来坊。
ってな具合で(笑
by ルースターズ (2009-09-20 08:22) 

北

自分もキヨシロー難民です。 こないだは三宅さん 昨日は 花田さんのソロを観てきたよ 三宅さんはキヨシローの純血だから 曲を聞くと どこからかキヨシローの声が何故か聞こえてきます。 花田さんは ルースターズの曲もサンハウスの曲も アレンジが素晴らしく根底に流れるブルーズが聞こえてきます。音楽ってEな
by 北 (2009-09-20 16:40) 

魚河岸おじさん

行かないと、ナゼだか決めてしまい
行かなかったことを後悔してます・・・・・
ゼリーのヘルメット
青山ロックンロールショーの会場にも置かれていました
ボクもシバラクソノ場所から動けませんでした
物にも魂が宿っている感じですかね・・・・
ソンナ事を思うと、ヤッパシ行けばよかったな・・・・
衣装やブーツが放つ力を感じたかったです。

by 魚河岸おじさん (2009-09-20 16:48) 

nexus_6

清志郎は今も居ます。肉体は失ったけれど。
by nexus_6 (2009-09-21 22:34) 

クロイチ

>北様
どこか旅行の途中でライブを見ることがありません。
地方に行って、東京でも見れるけど誰かのライブ。
SIONを大阪で見たぐらいか。

行ったこともない土地のライブハウスのチケットだけ
予め買ってライブに行く。

そんな心地で聞くとまた違う奥ゆかしい気分になれるんじゃないかな?
ってそんなことを想います・・・・・。

by クロイチ (2009-09-23 18:22) 

クロイチ

>魚河岸おじさん
いつまで経っても、おじさんから記事が上がってこないから、
「あんれぇー!?」って想ってたんですよ(笑

そしたら、決めてしまったのかぁ(苦笑

衣装本当に素敵でしたよ・・・。
図録は「ぴあ」から出てますし、是非♪
by クロイチ (2009-09-23 18:25) 

クロイチ

>nexus_6 様
アベさん然り、ボクもそう想っています。
ロックンローラーは死なない。
by クロイチ (2009-09-23 18:26) 

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