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NUMBER 720号 完全保存版 清原和博 [男にBOOKを!]

ボクの記憶が定かではないが。
とうちゃんは、野球にしばしばボクを連れ出した。

一番鮮明なのは、後楽園最後のナイター。
先発は桑田真澄。
原辰徳のサヨナラヒットという幕切れ。
それはそれはよく覚えてる。
ジャイアンツが優勝した年で。
ボクはジャイアンツが好きだった。

脇に立つカラフルなパラシュートが目立つ綺麗な夜空だった。

ボクの記憶で。
家族全員となると、記憶は1つしかない。

西武-阪急。
未だ屋根の無かった西武球場。

写真の些細に残る記憶の欠片でしかないが。
この日、西武は負けた。
しかしこの日が、清原和博を見た最初の日になった。

ボクは、この日とうちゃんに清原の下敷きを買ってもらった。
清原は憧れだった。

ここから更に遡り。

清原が初ホームランを放った翌日のスポーツ紙を買って来いと。
とうちゃんに言われ。
報知のオレンジの一色刷りの新聞を買ってエライ怒られた記憶がある。
今思うと、なんであの新聞一色刷りを買ってきたのか、少年俺に問いたい(笑)

清原は、あの頃のボクととうちゃんにとって、旬な男だった。
西武の黄金時代は、常勝と言われ。
ファミコンのカセットを挿しても。西武に勝てる戦力などそうはなかった。

清原引退。

このNUMBERに胸を焦がした。

PA0_0365.JPG

森 祇晶氏のインタビューなど、清原和博の誤解を解くに相応しいインタビューで。
本当に感動してしまった。
他のインタビューもまた、その内容たるや、絢爛たるもので。
一気に読み終え、挙句再度読み倒したNUMBERなど記憶に無い。
辰吉丈一郎の特集以来のこと。

誤解されたまま、清原は引退したのではないか?

そう思ってならない。
清原和博の根底に流れるものが、他者の口から流れる。

本当の気を遣う人は、自分のことを「俺、気ぃ遣いだから」とは言わない。
背中で魅せたり、前を進む。
そして、色んなものを大切にしながら前に進む。

ただ、その大切にするものがメディアにのって、大きくなる。
しかし影に隠れた裏方を大切にしていた話などは、マスコミには大きく報道されない。

所詮面白おかしくなるものだけを抽出し、清原和博像を勝手に組み上げたに過ぎないという
1つの定義が、このNUMBERの中に存在する。
これは引退したが、今後この男が終わらない、終わらせない1つの布石にも似た
素晴らしい雑誌だと思う。

ギャーギャー言っても仕方が無いので、是非興味を抱くならば読んでみて欲しい1冊です。

凄く胸が焦がれます。

昭和の最後の野球人。
今、渡辺久信が日本一の覇権を上り詰め。
工藤公康や横浜ベイスターズで尚投げ続ける。
秋山幸二は、王ホークスの後継者として、来年その翼を広げ、獅子を狩にシーズンを戦う。

あの頃黄金時代を築いた面々は、形を変えながらスタジアムにいる。

清原和博の期待をこめる。

もう二度と右中間に消える打球を見ることは出来ない。
引っ張るホームランは、力技。
ただ右打者が、右中間に打球を沈めるホームランは技術を越えた芸術だと。
野球を長年見ていてそう思う。

落合と清原に共通する美しいホームランの象徴だった。

清原和博を忘れない
忘れようも無い。

幼き頃のスーパースターが、30歳になった今もスターであり続ける現実に、
素直に尊敬を抱く。

誤解を解き。
清原和博を理解する一歩として。
偉大なるバッターの本質を知る術として。

短すぎる中にも、少しの後悔と多大なる尊敬の篭った一冊。





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ひでくん

電車の中吊り広告でこの号の写真を見た時に、
この広告が欲しいなぁ、と思いました。
とってもよい写真で。
引退後、すぐ放送されたTBSの特番ドキュメントを見て、
改めて壮絶な復帰までの道のりを知り、敬礼。
このNumberってまだ手に入るのかな。
ちょっと本屋へ寄ってみます。


by ひでくん (2009-01-15 04:28) 

じゅんこ

こんにちは。

高校野球の頃から見ているので、私にとっては今でも清原君です。
そして私自身は巨人ファンですけど、やはり清原君は西武のイメージですね。

お疲れ様って言いたいです。
そして、自分が年取ったなって感じます・・・


by じゅんこ (2009-01-16 16:37) 

ルースターズ

>ひでくん様
昨日コンビニにあったから、まだあると思いますよ。
やっぱり清原って名前は野球好きにはグッと来ますね・・・・。
いいっ!
by ルースターズ (2009-01-17 10:17) 

ルースターズ

>じゅんこ様
野球選手ってどうしても引退が早いから。
もうそんな年になったかって、実感しやすい感じもありますよね。

ボクは怪物キヨマーのままの清原選手です。
by ルースターズ (2009-01-17 10:19) 

もんた

清原の思い出は、西武球場にカープとのオープン戦を見に行った時、清原にホームラン打たれてカープが負けたことが思い出されます(笑)・・・あの時はカープ負けちゃったけど清原のホームラン見れたからいいやと。あとは市民球場で500号ホームラン打ったのを生で見られたこと。打った後のカープファンもみんな拍手に大声援の清原コール。これにも感動しました。
by もんた (2009-01-17 16:18) 

ルースターズ

>もんた様
カープファンは優しい。
しかしながら、カープのみならず。
キヨが打てば、試合の勝敗は関係なくなってしまうような。
そんな気持ちになってしまう。
そういう選手でした。
by ルースターズ (2009-01-20 23:09) 

チヨロギ

後楽園球場があった頃はジャイアンツファンでした。(いまは全然)
Numberのインタビュー、おもしろそうですね。
最近出た自伝も気になってるんですが、幻冬舎だとどうなのかな~。
by チヨロギ (2009-01-22 00:44) 

ルースターズ

>チヨロギ様
ボクも同じく(笑

うわぁー!同じこと考えてる人がいたぁ♪
ボクも幻冬舎と見て「・・・・・どうしよ」みたいな(笑
by ルースターズ (2009-01-22 20:47) 

はーく

清原は間違いなく“特別な選手”でした。
巨人に移籍するときには、あんなことされた巨人に行くなんて…と思ったけど、泣くほど行きたかったわけですからね。
2000本安打の記念ボール買っちゃいました(笑)
by はーく (2009-01-23 21:11) 

ルースターズ

>はーく様
でもそれを間違いじゃなかったって。
懐古出来る(回顧じゃなくて)彼はやっぱり名選手だと。
そう思います。

ボクは2000本のTシャツ買いましたよ(笑
by ルースターズ (2009-01-24 10:52) 

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