蜷川実花展ー地上の花、天上の色ー@東京オペラシティーアートギャラリー [君にARTを!]
UNDER COVERで開催されてる「GRACE」の写真展へ。
10代から魅せられてるブランドなのだから、もう仕方ない。
いつの間にか、洋服屋という範疇を越えて。
時代の渦の中心で、回り回す側で。
そういう中での創作は手を抜いてるわけが無く。
新しい試みを見れる機会は、さほど無いので。
足を向ける。
ヤン・シュバンクマイエルにも近しい表現方法は、
今やUNDER COVERというブランドの核になっているようにも思う。
地方で行われるGRACEの聖誕祭を、一度覗いてみたい気持ちにもなる。
いずれにせよ、あの世界は1つ芸術表現に昇華されていて、
ミーハー心で、安易に踏み込めない感じの空気がある。
UNDER COVERの洋服の表現を超える新しい試みは、
もはや「個展」レベルの奥ゆかしさがあると思ったりもした。
という訳で。
GRACEの写真集を購入してみた。
内容については、青山のUNDER COVERでも見たが。
非常に見事だったし。
想像しがたい世界だからこそ、人は興味を惹きつけられるものだと。
単純にそう思う。
誰もが考え付くようなものならば、人はそこに魅せられたりはしないという単純な思考。
GRACEを見てから。
渋谷原宿新宿と行脚し。
帰りにkurohaniさんのBLOGで知ったオペラシティに蜷川実花展に足を運ぶ。
蜷川実花といえば、あのドギツイ発色。
発光に近いかもしれない。
同じ花を撮る写真家といえば、アラーキーだが。
アラーキーの中に存在するエロスよりは、
色の強さをそのままに。
焼けるほどの色を、写真にしているイメージ。
妖艶さは無く。
ましてや、そこにエロスなどない。
嘘か本当か、試してるような色の攻防であり。
パレットの混ざらない絵の具に似た感じもある。
会場でもあちこちで聞こえたが、「可愛い」というイメージには
ボクは似ても似つかない。
そこに存在する発色は、一般生活には無い色であり。
ある種タブーな色遣いにも思える。
アバンギャルドな発色は、横尾氏のポスターにも通ずる部分はあると思う。
しかし、横尾氏のポスターに感じるのは、アバンギャルドなインパクトであり、
キュートに似た可愛さではなく、色を用いた「強い主張」に思う。
そして、蜷川実花展である。
蜷川実花=花のイメージであり。
花の持つ美しさの豊かさの多面性を写すよりは、花そのものを写す。
ピントのズレの中にも、眩いばかりの発色があり。
近くで見る絵画や写真というよりも遠く引いて、
そのものの発光を眺める方法が、彼女の写真を見る正しい見方だと思う。
色を楽しむわけで、その顕著が金魚だった。
暗くした部屋で、動く金魚と気泡に包まれた金魚の写真は、
目玉という「生」の感じやすさを、ふんだんに散りばめながら、
花とは違った感覚をくれる。
そして、造花。
本来花を美しく捉える人間は、花の美しさを知っているわけで。
花の美しさを知っている。
故に、造花であってもその本質的な捉え方が変わらないのかもしれない。
錯覚に近い。
実際は、造花であっても生花にも似た感覚に陥るのは、
この個展の流れの良さと、写真の配置の絶妙だと思う。
この個展は、あの造花に通ずる「フェイクをリアルに見せる旅なのか?」と勝手に想像したりした。
そして、この展覧会に入る前に。
最後のコーナーは見れないかもしれませんと言われたんですが。
そして、18時からだと半額になるという甘い言葉とともに。
最後が、要は有名人写真祭り。
蜷川実花のアートワーク「人」を撮ったものなんですが。
そこに長蛇・・・・・。
その前の部屋も、有名人の写真だったんですが、混んでたんです。
他の部屋は、本当にゆっくりのんびり見れたのに。
壁一面のポートレイトでしたが、見ませんでした。
もうバカバカしくて。
あんなに花の凄まじい発色と、金魚のゆらめきの赤を見た後に、
ポートレイトに列だなんて・・・・。
正直、なんで長蛇なの?!みたいに思い。
「他のは?!と」少しムカッと来てしまって、
「お並びください」ってクソ狭い通路を通って、並べって?
おいおい、有名人の写真が見たければ、
蜷川実花の写真集でも買ってみればいいじゃん、家で。
昔のHIROMIXみたいな感覚になってしまって。
凄まじい観点で凄く綺麗な写真撮ってるのに。
なんで皆ポートレイトなの?!って思ってしまいました。
女性が多かったが。
女性から見ると彼女の写真というのは、非常にセクシーでもあるようで、
アバンギャルドなんだと思うのだけれど。
男性から女性を見つめたときの感じが無いというか、
エロスを感じない分、少し少女マンガの世界を覗いてるような気分にもなりました。
結局最後ポートレイトの長蛇を見て、世間一般での蜷川実花の写真というのは、
誰もが一度は見たことがある有名人の写真から魅せられた憧れに近い美しさなのでしょうか?
有名人を撮ったものでの評価より単純に。
ボクは彼女そのものの、あの発色の追求が今後どこまで進化するのかが、
楽しみだったりするけど、ポートレイトで並ぶのはゴメンです。
その後、2階の「ましもゆき」展で圧巻。
ボクは、少しがっかりした気持ちで2階に上がったから。
もう、その興奮たるや。
「孔雀」と「蛾」があれだけ、精巧に巧妙に羽ばたく感じが素晴らしい。
羽音すら聞こえそうな。
現代的でありながら、古風さを残し。
アニメなようでありながら、アニメのような空気を切り捨てる。
大きな作品も小さな作品も、上品で勢いがある。
呼吸が止まりそうな絵でした。
少し救われた気持ちで、オペラシティを後にしました。
にしても、あの蛾が忘れられない。
蛾で気持ちが縮んだのは、速水御舟 『炎舞』以来。
あそこまでの妖艶と儚さは無いが。
蛾というのは、蝶と違って。
何か愛くるしさが無い。
蜷川が蝶のようであった分、ましもの作品が蛾であったこと。
またモノクロだったことで、意図的なのか偶然なのか表裏にも感じた。
関係のない作風と作品ではあるが、そう感じさせるぐらいましもの蛾は、艶美だった。
10代から魅せられてるブランドなのだから、もう仕方ない。
いつの間にか、洋服屋という範疇を越えて。
時代の渦の中心で、回り回す側で。
そういう中での創作は手を抜いてるわけが無く。
新しい試みを見れる機会は、さほど無いので。
足を向ける。
ヤン・シュバンクマイエルにも近しい表現方法は、
今やUNDER COVERというブランドの核になっているようにも思う。
地方で行われるGRACEの聖誕祭を、一度覗いてみたい気持ちにもなる。
いずれにせよ、あの世界は1つ芸術表現に昇華されていて、
ミーハー心で、安易に踏み込めない感じの空気がある。
UNDER COVERの洋服の表現を超える新しい試みは、
もはや「個展」レベルの奥ゆかしさがあると思ったりもした。
という訳で。
GRACEの写真集を購入してみた。
内容については、青山のUNDER COVERでも見たが。
非常に見事だったし。
想像しがたい世界だからこそ、人は興味を惹きつけられるものだと。
単純にそう思う。
誰もが考え付くようなものならば、人はそこに魅せられたりはしないという単純な思考。
GRACEを見てから。
渋谷原宿新宿と行脚し。
帰りにkurohaniさんのBLOGで知ったオペラシティに蜷川実花展に足を運ぶ。
蜷川実花といえば、あのドギツイ発色。
発光に近いかもしれない。
同じ花を撮る写真家といえば、アラーキーだが。
アラーキーの中に存在するエロスよりは、
色の強さをそのままに。
焼けるほどの色を、写真にしているイメージ。
妖艶さは無く。
ましてや、そこにエロスなどない。
嘘か本当か、試してるような色の攻防であり。
パレットの混ざらない絵の具に似た感じもある。
会場でもあちこちで聞こえたが、「可愛い」というイメージには
ボクは似ても似つかない。
そこに存在する発色は、一般生活には無い色であり。
ある種タブーな色遣いにも思える。
アバンギャルドな発色は、横尾氏のポスターにも通ずる部分はあると思う。
しかし、横尾氏のポスターに感じるのは、アバンギャルドなインパクトであり、
キュートに似た可愛さではなく、色を用いた「強い主張」に思う。
そして、蜷川実花展である。
蜷川実花=花のイメージであり。
花の持つ美しさの豊かさの多面性を写すよりは、花そのものを写す。
ピントのズレの中にも、眩いばかりの発色があり。
近くで見る絵画や写真というよりも遠く引いて、
そのものの発光を眺める方法が、彼女の写真を見る正しい見方だと思う。
色を楽しむわけで、その顕著が金魚だった。
暗くした部屋で、動く金魚と気泡に包まれた金魚の写真は、
目玉という「生」の感じやすさを、ふんだんに散りばめながら、
花とは違った感覚をくれる。
そして、造花。
本来花を美しく捉える人間は、花の美しさを知っているわけで。
花の美しさを知っている。
故に、造花であってもその本質的な捉え方が変わらないのかもしれない。
錯覚に近い。
実際は、造花であっても生花にも似た感覚に陥るのは、
この個展の流れの良さと、写真の配置の絶妙だと思う。
この個展は、あの造花に通ずる「フェイクをリアルに見せる旅なのか?」と勝手に想像したりした。
そして、この展覧会に入る前に。
最後のコーナーは見れないかもしれませんと言われたんですが。
そして、18時からだと半額になるという甘い言葉とともに。
最後が、要は有名人写真祭り。
蜷川実花のアートワーク「人」を撮ったものなんですが。
そこに長蛇・・・・・。
その前の部屋も、有名人の写真だったんですが、混んでたんです。
他の部屋は、本当にゆっくりのんびり見れたのに。
壁一面のポートレイトでしたが、見ませんでした。
もうバカバカしくて。
あんなに花の凄まじい発色と、金魚のゆらめきの赤を見た後に、
ポートレイトに列だなんて・・・・。
正直、なんで長蛇なの?!みたいに思い。
「他のは?!と」少しムカッと来てしまって、
「お並びください」ってクソ狭い通路を通って、並べって?
おいおい、有名人の写真が見たければ、
蜷川実花の写真集でも買ってみればいいじゃん、家で。
昔のHIROMIXみたいな感覚になってしまって。
凄まじい観点で凄く綺麗な写真撮ってるのに。
なんで皆ポートレイトなの?!って思ってしまいました。
女性が多かったが。
女性から見ると彼女の写真というのは、非常にセクシーでもあるようで、
アバンギャルドなんだと思うのだけれど。
男性から女性を見つめたときの感じが無いというか、
エロスを感じない分、少し少女マンガの世界を覗いてるような気分にもなりました。
結局最後ポートレイトの長蛇を見て、世間一般での蜷川実花の写真というのは、
誰もが一度は見たことがある有名人の写真から魅せられた憧れに近い美しさなのでしょうか?
有名人を撮ったものでの評価より単純に。
ボクは彼女そのものの、あの発色の追求が今後どこまで進化するのかが、
楽しみだったりするけど、ポートレイトで並ぶのはゴメンです。
その後、2階の「ましもゆき」展で圧巻。
ボクは、少しがっかりした気持ちで2階に上がったから。
もう、その興奮たるや。
「孔雀」と「蛾」があれだけ、精巧に巧妙に羽ばたく感じが素晴らしい。
羽音すら聞こえそうな。
現代的でありながら、古風さを残し。
アニメなようでありながら、アニメのような空気を切り捨てる。
大きな作品も小さな作品も、上品で勢いがある。
呼吸が止まりそうな絵でした。
少し救われた気持ちで、オペラシティを後にしました。
にしても、あの蛾が忘れられない。
蛾で気持ちが縮んだのは、速水御舟 『炎舞』以来。
あそこまでの妖艶と儚さは無いが。
蛾というのは、蝶と違って。
何か愛くるしさが無い。
蜷川が蝶のようであった分、ましもの作品が蛾であったこと。
またモノクロだったことで、意図的なのか偶然なのか表裏にも感じた。
関係のない作風と作品ではあるが、そう感じさせるぐらいましもの蛾は、艶美だった。
こんにちは。
蜷川実花さんというと、「涙がこぼれそう」のPVとった人ですよね?
全然知らない人でしたけど、あの独特の色彩には興味湧きました。
by NO NAME (2008-12-26 19:03)
すみませんorz
↑のコメント、私です・・・
名前入れるの忘れました・・・
by じゅんこ (2008-12-26 19:04)
>じゅんこ様
そうでございます。
個人的には、THE BIRTHDAYのPVって見てないんです。
TMGEの頃からそうだけど、PVと音のバランスが非常に合ってない。
バンド自体が映像向けじゃないっつーか(笑)
唯一、デッドマン~は良かったかな。
だからやったのは知ってるけど、見てないです。
買ったけど見てない方が正確な答えかな(笑)
by ルースターズ (2008-12-27 12:14)
ZOZOTOWNでUCのTシャツ売ってるなりねー
でも一万円。。。たけーよ!
出して6000円までだー
by テツヤ (2008-12-27 14:17)
杉本博司は好き?
by FUCKINTOSH66 (2008-12-28 16:58)
UNDER COVERの「GRACE」雑誌で観ましたが面白そうですね。写真のクオリティが凄そう。早速行ってみようと思います。UNDER COVERのお洋服かっこよいですね。になみか展行かれたのですね♪あの極彩色の花はアラーキーを思い出させますが、また彼とは全然違う雰囲気ですね。有名人ポートレートはルースターズさんには響かなかったのですか。
by kurohani (2009-01-01 20:25)
>テツヤ様
知ってます(笑)
正月もいいもんあるかなぁーって、行ってみたら
NIKEのコラボスニーカー。
でも、そういうんじゃなくてぇーと留まりました。
もはやUならなんでもいいという時代は終わりました。
1つのアイコンとしては大好きですけどね♪
攻撃的なものなら欲しいです。
いつでもいつまでも。
by ルースターズ (2009-01-05 19:06)
>ZINさん
知りませんでした。
HP見ました。
凄く綺麗な食器を見てるような、重厚な写真ですね。
好みです。
名前忘れないようにしていきます。
by ルースターズ (2009-01-05 19:08)
>kurohani様
そうなんです。アラーキーと違うのは。
きっと女性と男性の視点の違いじゃないか?って
勝手に想ってます。
性器に見えるアラーキーの写真は、
きっと花に愛されてる。
そし女性に愛されてる。
蜷川さんの写真もきっと同じ。
でも違う。
ボクは男だから、アラーキーの写真の方が好き(笑
有名人のポートレイトって基本、誰が撮っても有名人。
写真家の力は、ボクは有名人の写真でははかれないと。
んな風に強く思いました。
UNDERCOVER期間延期にもなるとの話もあるそうですよ♪
by ルースターズ (2009-01-05 19:12)