どんと 「トンネルぬけて」

年末年始の慌しさが好き。

でも、それがトンネルで。
それを抜けると爽やかな風は流れない。
当たり前です。
トンネルじゃないんだから。

でも、喧騒がトンネルで。
この慌しさが晴れたらいいなと思うことは、なくはない。
比喩としての「トンネル」
出口があるからトンネル。
無いのは洞窟かな。

１月２８日はどんとの命日です。
ボクがどんとを知ったときには、どんとはいませんでした。
ローザ・ルクセンブルグもボ・ガンボスも持ってなかったし。
もっと言うと知らなかった。

どんとって凄い人がいたという話から、音源を買いました。
でもレコードを探しては、買い漁ったのはすぐの話じゃなく。
最初に買ったのがコレで。

「一頭象　どんとスーパーベスト」

おおよそ、ロックンロール！って想像していた世界とは違う奇怪な世界は、
ボクには、光を射さなかったのに。
ある夜。
今のような「ＳＯＵＬ　ＯＦ　どんと」じゃなかった下北沢の夜。
「どんと」まつり。
ゆらりと現れた山口冨士夫を見に。

冨士夫は、ギターを肩にかけて。
たどたどしさの匂いを含ませながら歌った曲が、この「トンネルぬけて」でした。
この日のステージは、凄くあったかくて。
狭い下北沢ＱＵＥは、熱気でむせ返り。
冨士夫の声は、ハコに浸水させながら、僕らの気持ちを柔らかに。
ギターの音は、Ｒ＆Ｒともブルースとは違った感じに。
ギターの質の問題じゃなくて。
そこに存在することの意味。
そしてその曲を歌う聞かす意味を持って。

緩くでも熱く。確実に。

この歌を聴いて。
僕は、どんとの壮絶を知った。
８ビートだけじゃない。
Ｒ＆ＲとかＰＵＮＫだとか、そんなもので自分を括ってしまうことは絶対に間違ってると、
そう実感した曲でした。

今聞くと、本当に緩くて優しい歌なんですけどね（笑
あの夜の出来事は、忘れない。
僕は冨士夫さんを見に行ったんだけど。
跳ね返ってきたのは、どんとの優しさと風景だったわけで。

ここから、ローザ・ルクセンブルグも、ボ・ガンボスも。
改めてどんとを聞く機会となった。

今も、この歌と会えてよかったなと思う時がしばしばある。
優しい気持ちと前に進むのは無理しなくていいんだわと言えるような気にもなる。

こんな楽しい歌を聴きながらなら。
トンネルの先の射す光を見つけるまで。
笑いながら、歌いながらヘヘーイッヘーイって。

家に帰る必要はない。
戻る必要もない。
前に進むなら、力を抜いて。
のんびり行けばいい。
勝手に言葉を解釈してもいい。

沖縄行きたい。
んで、この歌をデカイ声で歌いながら車を走らせたい。
できれば、車内みんなにコーラスを要求しながら（笑

コメント 12

どんとの生き方には、激しく憧れてますね。年をとるにつれて思いは強くなっていったりして・・・。
by みっきーを (2008-01-07 23:37) 

＞みっきーを様
沖縄に・・・なんてね。
心が自由な人は、作る音楽も縛られず自由なんだと、
そう思えた初めての人です。
この人から、そういう匂いを感じて。
あの人もこの人もだなんて、思えるようになりました。
by ルースターズ (2008-01-08 00:02) 

私はどんとさんを生前から色々な意味で「スゴイ人」だと、TV・雑誌を通じて感じていたので、訃報を聞いたとき、非常にショックだったことを思い出しました。
♪魚じゃないと　やってられないよ～♪という曲にインパクト大！でした☆
今は息子さんもミュージシャンを目指しているそうです。
by (2008-01-09 01:33) 

「ボ・ガンボス」
ナゼかボクのロック中で、特別な場所にいるバンドです
by 魚河岸おじさん (2008-01-09 15:31) 

俺はローザの「橋の下」が大好きです。
沖縄行きたい・・・なあ！！
by ローリー (2008-01-09 16:37) 

どんとがいなくなってずいぶん経っちゃいましたね。
ボ・ガンボスの西部講堂の解散コンサート見に行って
こんないいバンドがなんで解散するんだろうって悲しかったの思い出しました。
富士夫の記事　読んだんですけど
某N○Kに　多分　ボ・ガンボスと富士夫が　”どうしようかな”をやった
映像があるはずなんですけど　おいらもビデオ持ってたはずなんだけど・・
HOT HOT GUMBOってイベントの特集であったはずなんですけど
（記憶が正しければですが・・・）
DVDでもゲストで出てますよ
HOT HOT GUMBOのDVD見てなかったらお勧めです。

おいらも学生時代は　友人とヘヘーイッヘーイって
田舎道　走ってましたよ
by almore_james (2008-01-11 11:39) 

【ボ・ガンボス】って聞かず嫌いで…
【どんと氏】って平成教育委員会の印象しか無かったけど…
【You Tube】【どんと紅白　忌野清志郎】
http://jp.youtube.com/watch?v=o1uw7S1ewoE
…「星になったのさぁ…」
って…もうこの【忌野清志郎】観ただけで…
【どんと氏】が”ロックンロール”に愛されていた…ってコトが…わかった…スゲェ説得力だ!
その後に「トンネルぬけて」も聴いてみた…聴きもせずに否定してちゃダメだなぁ…気付いて、良かった☆
by ズルイ、けど…賢くないヤツ。 (2008-01-11 21:04) 

＞あんどっち様
ボクも情報のほうが、先でした。
音楽を聴いていても、若い尖ったころの自分には、
何も響かなかったけど。

少しいろんな物事が見えるようになったら、
なんて素敵な世界だったんだろうと。
そう思えるようになりました。

その世界が少しだけ時々の安息な感じ。
頻繁には聞けない。もったいない。
by ROOSTER　OF　JOYTOY (2008-01-12 12:52) 

＞魚河岸おじさん様
ボクもなんだか、少しだけ特別な気持ちに最近なってます・・・。
by ROOSTER　OF　JOYTOY (2008-01-12 12:53) 

＞ローリー様
その曲はローザになるんっすかね？！
ボクちゃんと聞いてないや。
今探して聞いてます。
ゆるやかで、籠もった感じがする。
弾けないムラムラ感とでもいいますか・・・・・。
by ROOSTER　OF　JOYTOY (2008-01-12 12:59) 

＞almore_james様
知らない！知らなーい！！！
ＤＶＤも含めて探してみます。
まだまだどんと童貞みたいなもの。

勉強になります。
その冨士夫さんとの見てみたいなぁ。
結局ひっかかったのが最近というかここ数年だから、
当然ライブなど見れたわけもないけど。
こないだの冨士夫さんとこにもつけたＹＯＵＴＵＢＥ
あれ見てるとＨＡＰＰＹになってきます（笑

田舎道でのヘッヘーイヘイ！！かぁ。
いいなぁ・・・・。
by ROOSTER　OF　JOYTOY (2008-01-12 13:04) 

＞ズルイ、けど…賢くないヤツ。様
おひさしぶりです！！

【どんと氏】が”ロックンロール”に愛されていた…って
その言葉凄く好き。

Ｒ＆Ｒってスキじゃなくて、Ｒ＆Ｒに愛されないといけない。
Ｒ＆Ｒスター。
キヨシローのＲＣなんか、その姿がＲ＆Ｒでしたものね。
ＤＶＤ見たとき、あまりのショックに感動しました。
全部がかっこいい。

どんとも似てたのかな？
ＹＯＵＴＵＢＥで結構見たけど。
やっぱり井出達からの空気。
ひりひりしてる。
by ルースターズ (2008-01-12 13:16)