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TREEBERRYS 「IN MOTION」 [君にR&Rを!(インディーズ編)]

初めて「NO USE FOR A NAME」を聴いた時に、
少しも重苦しく感じず、それどころか「喧爽」と感じ、音が綺麗に流れた。
メロコアという、ジャンルを「美しい」と初めて感じた瞬間でもあったんだけど。

結局、「綺麗だな・・・・」って、思う曲が少ない。
自分の価値観の狭さも影響してるとは思うけど(苦笑)

「歌が上手いな・・・」って思う人は多い。
氾濫してる音楽をめくると、綺麗なものが原石のまま眠っているとは思うけど。
それでも、それを探す手間が惜しくて、結局見て見ぬフリをしてる僕が言葉にする権利も無い。

女性の声が晴天の下、どこまでも海を行く渡り鳥のように。
その翼が、疲れることを知らず。
必然でもある休む瞬間を感じさせない心地は聞いていて、僕は居心地が悪い。

最近は、歌の上手い歌手が多い。
歌手なんだから、歌が上手いんだろうけど。
その中にアイデンティティを見つける困難は、どうにもならない。

歌詞の美しさを読み取ることよりも、声の一瞬で落ちたい。

「誰が何歌っても、上手い」というのは、違和感を感じたりして。
「結局、どれ聞いても変わらないじゃん!」みたいな。
なんかのタイアップから繋がる「たたみかけ」の連鎖。
繰り返し聞かせて、歌詞と己の歌の上手さを連動させて、人(の)気(持ち)を飛ばすのは好かない。

男性歌手もまた例外では無く。
オリコンを賑わせ、結局自分には到底持ち合わせていない音のKEY。
造作も無い歌詞で、人の感情をやさしく包んで解き放つのだから。
興味ない人間には、堪ったものではない。
到底、純粋な歌とは想えない。
偏見にも似た思いを抱くのが、自分でアホなとこだと素直に思う。

声って楽器を越える唯一のモノだと思うし。
ライブを見て、たまに誰かの対バンとかで、「猛烈に歌が上手いなぁー」と感じる瞬間があって。
自分の潜在的な好みの娘が前を横切って「ズキューーーン」と胸を狙撃された心地(笑)

「うめぇーなー」=「かわぃーなぁー」というような感情が合致する心地は、過去に3回も無い。
CDやレコードなどでも知らない不意打ちを食らう瞬間は、もう防ぎようが無い。

そのバンドが、今は無き「TREEBERRYS」
初めて、聴いた時のメロディの組み立てとあまりにも美しく上手いボーカルに、
時間が止まったようになってしまったです。

「売れ線」だなと、とっさに蓋をして。
想いがばれないように、開けた扉がアルバム「TREEBERRYS」

とにかく、歌が上手い。
どうにもならない。
この才能は、現在「ROCK BOTTOM」というバンドで生きているはずだが、
このTREEBERRYSの素晴らしさを実感し切れてない。

「TREEBERRYS以降、TREEBERRYS以前」ともなりうる
この美しい旋律に恋をしたあの日以降。

一瞬でかかったR&Rの魔法に。
優しく、甘く。
旋律の中には、不純物は見当たらず。
ただただ、そのフレーズと美しい声の重なりに単純に心揺れて。

今の流れには、そぐわずとも。
いつの時代も綺麗なものは綺麗なままで。
その姿は、音源に真空パックされていて。

声で感動したのは、本当に少ない。
そんな数少ないバンド「TREEBERRYS」
ただ声が良ければいいってもんじゃない。
バランスの絶妙。

緩急豊かな表情を魅せながら、ラストアルバム「IN MOTION」には、
未だその危ういバランスが綺麗に収まっている。


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