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2011-05-08

この2年間は、何をするにも青森県黒石市。
そして、温湯こけしのことばかり考えて生きてきた。

家族の支えや協力があってこそ、自分1人の活動の中で、
精一杯出来る環境を貰った。
何も時間や環境だけじゃない、お金もである。

作家さんには、時間や労力を拝借し、
作品の創造をして頂いた。
妄想を形にも出来た。

多くの友人が縁の無い青森県。
そして黒石市の為と、ボクに尽力をしてくれた。
この展示会の来場も、それ以前のTシャツ作成の道程において。

黒石の「ブラスト」「津軽こけし館」「陸奥新報黒石支社」など、
黒石のボクに関わる人は、その持てる力でボクを全力でサポートし、心配をしてくれた。

金というこの世の中で最も汚いものに少し蓋をして。
僕はやりたいことをしてきた。

赤字かもしれない。
いや、赤字だろう。

でも、人生で自分にこんな時間は二度とないと
それなりに覚悟を持ってこのGWの時間を迎え、望んできた。

この1年続く「30th century NURUYU kokeshi」のTOURの
最初で躓くわけにはいかなかった。

結果、温湯こけしは本当に待ち焦がれていて。
初日には、たくさんの人が来場くださった。
新しいこけしの形や創造を、見ていただきながらも。

本来、主眼だった伝統と斬新の隙間を感じてもらえたと思う。

伝統なものを愛する気質と挑戦し、何か殻という次元ではなく、
もっと違う次元での「黒石の」「温湯のこけし」を見て欲しかった。

そういう目的の些細な部分は、それぞれの胸に届き刺さり。
そして、この時間をキッカケにこけしを手に取る人は、
確かに増えたと実感した。

ボクのこけしとはまーったく関係も興味も無い人が
何人も何人もこけしを手に取り、家族に迎えていった。

1歳10ヶ月の息子が、掴んで離さなくなり買っていったこけし。

小学校低学年の姉妹が、それぞれお正月のお年玉を貯めて。
好きなものだけにお金を使って、少しずつ少しずつ使ってきたお金。
「これが欲しい」と550円のとってもかわいいこけしを買ってくれました。
姉妹ともです。
こっちの顔がいいと、よーく選んでくれていました。

神奈川からきてくださり、目当ての工人の方のこけしを
HOLDせずに私が売ってしまい、改めて注文をし、お買い上げくださったこと。
メールを後日頂き、母娘でこけしを集めているとのこと。

障害のある俺のマブダチとそのおかんが、30th century NURUYU kokeshiを
しげしげと眺め、「コレ!」とどうしても欲しいといわれたこと。

30th century NURUYU kokeshiを眺めたパン屋のマスターが
「凄く優しい気持ちになる」と言ってくれたこと。

パチンコで儲けた金で、こけしを買ってくれた人。

何度も何度も顔を覗き込んでは買い足す人。

テーブルで写真を撮りながらこけし談義に花が咲くひとたち。

埼玉から友達に連れられて興味がなかったこけしを眺めていたら
欲しくなって買ってしまった人。

渡っていったこけし1つ1つには、ドラマがあって。
絶対に大切にしてもらえるだろうなと。
そんなことを感じることの出来る時間でした。

現地のお土産ではなく。
わざわざ逢いに来て、さらうのですから。

本当に本当に、たくさんのドラマがあって。
こけし1つ1つにそのドラマがあって。

見られてる30th century NURUYU kokeshiにも
会話が凄く花が咲いて。

見てるこっちも、なんだか妙に嬉しくなったりして。
そんな空間です。

こけしはほっこりするなって。
そんなことを想いました。

今頃、買った人は並べながらニヤニヤしてるんだろうなって。
そう思ったりしています。

初日。
父ちゃんを呼び出し、こけしを見てもらいました。
父ちゃんの持ってるわが実家のこけしも借りました。

色んな想いとドラマを以って。
本日、東京会場最終日。

最後まで楽しみたいと想います。
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FUCKINTOSH66

泣いた。
by FUCKINTOSH66 (2011-05-09 10:51) 

ルースターズ

>F66様
この気持ちが吐露できて、今もそう想います。
いい一年です。

by ルースターズ (2011-08-01 15:12) 

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