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2010.04.24 [君に広島東洋カープを!!]

4月24日。
水道橋に16:30に待ち合わせをして、スタジオに入る約束。

この日は、急逝した木村拓也の追悼試合が東京ドームで。
ボクは、この日夜は仕事で。
スタジオ終えて、仕事へ直行のつもりだった。

スタジオの予約をお願いした漢くんが、何の気なしに予約をしたのが
水道橋だったこともあり、少し早めに水道橋駅に。
東京ドームへ足を向ける。

PA0_0895.JPG

16時前。
土曜日のナイター。
コンサートと見間違うぐらいの、駅からドームへの人並みに流されながら
22ゲートまでたどり着く。

人並みに逆らわず、広場に出ても人の多さは変わらない。
ビジョンには、木村拓也の勇姿が流され。
そこに導かれるように、献花台にそのまま流れは続き。
長蛇の列。

ジャイアンツ時代のパネル2枚とカープ時代のユニフォームのパネルが見える。
救われた気持ちだった。
多くのカープファンもきっと同じ気持ちだと思う。

ボクも、手を合わせ。
その人並みと。
入り混じる赤とオレンジのユニフォームを眺めながら、
スタジオの終わりが曖昧なのと、試合を最後までは仕事でみれないことを
理解しつつも、もはや立見席しかないこの日のチケットを買い、
財布にねじこんだ。

PA0_0893.JPG

密度の濃いスタジオの後、19時過ぎ。
ボクは今まで入ったことの無い入り口から、ドームに吸い込まれた。

外にいた人々を飲み込むわけで。
みたことのない立ち見の人々で、レフトスタンド後方は溢れていた。

長男、恒希くんの始球式はおろか。
入り口で渡された木村拓也へのメッセージボードのセレモニーにも参加していない。

もはや、この場にいることの意義だけを考えて東京ドームにいた。
スカパラの東京体育館のライブを見終えた女子2名も程なく一緒になり。

ダイヤモンドすら視界を捉えない場所からの、試合観戦はむごいものだったが、
そんなこともどうでもよかったのかもしれない。

翌日のワイドショーは、谷の代打逆転満塁弾に美談を咲かせた。

勝敗も関係の無い。
結果だけ見れば、高橋建が被弾し。
カープは逆転負けになっただけかもしれない。

でも、カープは全力だった。
確かに「勝ちたかった」
でも、この試合に関しては野村監督も、高橋をかばい。
ジャアンツの自力を認めた。
「気迫負けしたわけじゃない。それを上回る打撃をされた」と。

東出は、この日猛打賞を記録し。
同じポジションで今に続く道を共に歩んだ背番号「0」に
その今と、過去をしっかりと結果で見せてくれた。
ファンも訃報の際の、東出と木村拓也のエピソードを聞き、
何か抱ききれない感情を持っていた分、一番打者の仕事としては、
この上無い仕事をしてくれていた。

高橋建も木村拓也とは同期入団。
思いいれが無いわけがない。
あの1球は誰も責めれない。

6回にも関わらず、ここで!というタイミングで前田を代打に送り。
結果は四球だったが、あの起用の決断とボルテージは、
この瞬間で、この試合が決まると思い込ませるには十分だったし、
あの決断と場内の「ここで・・・!!!」という空気は、
あの場所にいた人間にしかわからないと思う。
ライブを見なければわからない。
この感覚は、幾度も味わった感覚。
しかしながら、結果は追加点に結びつかなかったが。
それは結果論であり、結果論の話はしない。

その点では、やることすべてを野村謙二郎は投じ、
節々で選手はその期待を込めて野球をしていたと思う。
謙二郎のその姿勢は、結果的に「野手総動員」で勝ちに行ったが、
その自力は、ジャイアンツには届かなかった。

ボクが見れたイニングは、わずかだった。
球場を出て、6回裏。
阿部が逆転のホームランを打ったことを知った程度。

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でも、この日の試合は本当に素晴らしかった。

素直に、木村拓也の冥福を祈るとともに。
あの打席、ホームランを放った谷の打席に素直に賛辞を送りたい。

カープファンだとか。
木村拓也は、CARPに在籍していたことが長い。
カープファンも中途半端な気持ちなんて微塵もなく。
「絶対に勝たなければいけない!」という強い気持ちを抱いてあの場所にいた。
どっちのファンがどうとかは、気持ちの上での話しは野暮だろうが。

最近のテレビでの報道や追悼試合の主催など、
ジャイアンツに全部持っていかれてるような、
なんだか形容のしようがない、妙な喪失感やら複雑な気持ちが無いわけでもないが。

しかしながら、以前にも書いたが移籍先と最後のチームがジャイアンツで良かったとは思う。
木村拓也自身の人成りもあるが、ジャイアンツだからこそ、ここまで話が大きくなるのだと
思うし、ボクはそれを否定しない。

ただ、そういうことじゃなくて。

単純に、弔いの野球というよりは。
選手全員が、必死で野球をしている熱が、とても伝わったし感じた。
ボクらも、そういう強い思い入れの中で、観戦してるからかもしれない。

あんな試合は二度とないと思う。

木村拓也に感謝を。
ありがとう。

ボクらは決して背番号「0」を忘れない。
木村恒希という選手が現れることを待ち焦がれながら。

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炒飯

やっぱラジオを聴きながら思うた『ここで・・・!!!』とは違うんかな。
合掌。
by 炒飯 (2010-04-27 02:03) 

テツヤ

野球見てなんか久々泣いた。
良い試合だったしね。
by テツヤ (2010-04-28 13:52) 

kiku-tomo

私も翌日、日刊スポーツ買いました。
前にスポーツ新聞買ったのは前田の2000本安打のとき。
あの日のすぽるとで、高木豊が泣きながらエピソード話していて、泣かずにはいられなかった。
4月24日、立ち見なんてもうしたくないけど、あの場所に居られて本当に良かったと思っています。
by kiku-tomo (2010-04-28 23:45) 

ルースターズ

>炒飯様
野村采配にボクは一切の疑問なしっ!選手が応えろ!(笑
シンプルじゃぁ・・・。
by ルースターズ (2010-05-13 14:19) 

ルースターズ

>てっちゃん
随分予期せぬ事態で。
歴史に残るステキな試合でした。

谷ね。奥さんはダメダメだけどね。
谷なんも言わんのかなぁーって。
こんだけ周りの輪を大切にする旦那なのに、
奥さんはまったく状況も世論も読めないとはね(笑
by ルースターズ (2010-05-13 14:21) 

ルースターズ

>きくとも
働いてる身分で立ち見は!と個人的にはね(笑
俺なんか、途中から来て途中から帰ったけどね(笑

いい試合だった。
カープはまだまだ頑張らなくちゃならんね。
by ルースターズ (2010-05-13 14:25) 

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