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光良「童話」と中国流行歌謡曲について [君にREALを!(音楽編)]

結局、日本人はどこかで、他のアジアの人を下に見ている。
そんなような文章を目にしたことがある。
口では平等だー!なんつって思ってても、そうとは思わないことの方が多い。
高度経済成長の流れの中、裕福に成り過ぎた国は、迫害した過去のある国を
どこか、下に見る環境を作ったのかもしれない。

夜の街でタイやフィリピンらしい女の人を見ても、侮蔑的な目で見てしまうことを
ボクはそんなことは無い!とは言い切らない。
中国人の粗野な行動に、僕らの常識外のことを、「野蛮」「CRAZY」と表現するかのように。

結局、ボクもそんな人間である。

中国上海に旅行に行った。
友達に逢いに行ったんだが、やっぱり音楽が気になってしまう。

行く前に、hanaoくんが「チャイニーズロック?」なんつってたけど、中国にR&Rは流れていない。
どこにも。

英国のバンドのCDが店で、少しばかり陳列されてるが、特にタワレコのような絢爛さはなく、
枚数も極めて少ない。
稀に見かける日本のCDは、ヒットチャートを駆け上がるようなavexなものばかりだった。
中国でR&Rをやってるヤツなんかいないのだと思う。

中国はコピー大国である。
正規品と模造品が、一緒に売られるような感じであり、
正直、どれが正規でどれが模造かもボクには理解できない。

CD屋というのは存在せず、大型スーパーのワンコーナーか、本屋に隣接して、
多くのDVDや、伝統音楽の隅に申し訳なさそうにあるくらい。
リリースの間隔も長いようだし。
2年ほど前のCDが普通に陳列されてる。
選ぶのに時間がかかることは無い。流行歌でも種類は30前後ほどしかない。
それくらいしかない。

TVでは、同じライブ映像が毎日繰り返し、飽きもせず流れてた。
音楽番組でありながら、毎日同じアーティストのDVDを垂れ流すばかり。
大陸の歌手というより、大陸で人気があるのは、台湾や香港の歌手ばかり。


日本でも今週コンサートをやる「JAY」こと、周杰倫(ジェイ・チョウ)。
彼はアンディラウにも負けず劣らずの、中国歌謡の王様。


女王は、蔡依林(ジョリン・ツァイ)。
日本でいう浜崎あゆみ。完全に意識してるとは思う。

彼ら2人が、TVの音楽チャンネルには大抵いる。
DVDをそのままオンエアー。
洗脳するかの如く繰り返し、繰り返し鳴っていた。

両者も確か、台湾出身だと思う。
中国はマーケットであり、そこから生み出すことは稀なんだと思う。
歌手は、一回のステージのギャラが主な収入源なようで。
日本のように、著作権による印税なんかは、海賊盤やコピーであってないようなものに
なってしまっている。

まぁ、グダグダ書いたが、僕と友人が「お!」って思ったのが「光良」である。
ボクは見たこと無いが、「世界の中心で愛を叫ぶ」に酷似してるそうだ。
ただ、ボクは、光良しかみたことがないので、そのPVには非常に引き込まれたもんだ。

実話らしく、彼が昔亡くした恋人の話。
白血病で逝ってしまった娘の話をそのまま歌にしたのが「童話」
完全にPOPです。
日本語だったら、絶対買わないし聞かない。
でも、広東語かな。
この言葉のイントネーションの美しさは、韓国語とは違い、綺麗なメロディーとよく合う。

事実、周杰倫は男前だが、光良は冴えない顔をしてる。
顔じゃぁー、V6のイノッチみてぇーな顔をして、天狗な感じの周杰倫だが、
こと人気の高さは、中国ではぶっちぎってる。

素直な音が、素直に流れてる感じが、光良の良いところ。
これは、日本の中ではおそらく似てる分野は多いんだろうが、
なんだろう。
日本語じゃない言葉のしっくりくる感じは、初めての体験かもしれない。
そういった意味では、本当に素敵な楽曲だと思う。

英語でも日本語でも、このメロディーに載せる歌詞は可能だと思うけど、
こんなにしっかり合致するのは、彼の声で彼の作ったメロディーだと思う。
バラードなんて普段ほとんど聞かないけど、光良だけは、少し聴いていられる。

世界は広い。
日本で当たり前が、中国が当たり前でないわけだし。
中国の常識は、日本にははまらない。
音楽も同じ。
中国のよき流れを、よき流れと感じる事が必要だと思ったりする。

そういった意味で、この曲と逢えたことは少しばかり有意義だったと回顧する。

少し幅を広げる。それがR&Rではなくても。
ボクの人生には、音楽が必要だ。
必ずしも、R&Rじゃなくていいかなとも思う。

いつか、大陸からR&Rが聞こえてくることに想いを馳せながら・・・・。


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コメント 9

ロックンロールをやってる人が居ないわけではないんでしょうが、なかなかやりにくい環境ではあるでしょうね。
話を聞いていると、そもそもロックバンド自体に対する意識が違うのかもしれません。
by (2006-02-03 11:36) 

ルースターズ

>カオル様
!!YES!ライブハウスなんて洒落たもんはないし、インディーズのような
流通網もない。
結局は、中国で音を奏でるのは、皆に聞かせるには、
あまりにも、選択肢がないと思われます。
もしかしたら、インターネットのどこかに、音源をUPしてる中国の人が
いるのかもしれません。
さして、必死になって探さないのは。やっぱりいい音楽が日本には
多く、集まりやすいってことだと思います。
by ルースターズ (2006-02-03 12:17) 

maco

はじめまして。ロックンロールなブログを探していて偶然たどり着きました。どうやら趣味がすご~く近いようです。私も以前上海に行ったとき、「この国にロックンロールはない」と断言しました。CD屋でストーンズの「40LICKS」を中国語のタイトルがおかしくてシャレで買ったんです。(なんと160円くらい)そしたらどうやら1と2があったようで1だけ買った私は大ショック!「20LICKS]になってしまいました・・・。それから、全然関係ないのですが今川口に住んでいて、「ネイバーフッド」にとっても行ってみたいのですがどの辺にあるのでしょうか?よろしければ教えてくださいませ。
by maco (2006-02-03 19:05) 

tetsuya

行った場所が上海だからじゃね?
北京には、バンドは少ないけどハードロックもパンクもあるぜ。
一昨年のDropkick Murphysの前座で”BRAIN FAILURE”って言う
北京のPUNK BAND観たよ。
もろ、CLASH&アナーキーだったけどw
でもやっぱ活動するには厳しい国なんだろうけどね。
もう、日本の"SOFT BALL"解散しちゃったけど
今でも台湾で一番有名な日本のBANDだからなぁ。
日本の何百倍もある土地なんだから色々あるさ。
by tetsuya (2006-02-04 10:24) 

ルースターズ

>TETSUYA兄貴
ボクも聞いた事はあります、北京にそういうバンドがいること。
なんかのフリーペーパーで読んだ気がします。

そうっすね。なかなか難しい感じなのは、お国柄
ビシビシ伝わります。
大きなマーケットだけど、なかなか整備されてないんかなぁと思います。
なかなか面白そうですよね。
チャイニーズロック。
by ルースターズ (2006-02-05 00:15) 

チヨロギ

10年以上前に唐朝(タン・ダイナスティ)という中国のバンドが
イベントで来日したことがあって、CDを借りて聞きました。
なんというか、王道!って感じのハードロックで、なかなかよかった。
中国も天安門を乗り越えて、ここまできたのかと。
ただ、メディアにはなかなか乗りにくいのかもしれませんね。

「光良」の「童話」、ぜひ聞いてみたいです。
顔もイノッチより素朴でいいんじゃない?(笑)
by チヨロギ (2006-02-09 22:57) 

ルースターズ

>チヨロギ様
探して、買うほどの勢いは必要ないですからね(笑)
なんか聴くタイミングあれば、聞いてみてください。
なかなか新境地♪(笑
by ルースターズ (2006-02-10 12:39) 

さかもっちゃん

>日本の何百倍もある土地なんだから色々あるさ。

そんなにないです。日本の26倍ですが。
解決不能な問題なら日本の何百倍もあると思いますけど・・・・
by さかもっちゃん (2007-12-07 19:24) 

ルースターズ

>さかもっちゃん様
まぁ旧記事なんで、コメントへのツッコミはご容赦願いたいとこですが、
>解決不能な問題なら日本の何百倍もあると思いますけど・・・・
掘り返せば、きっとそれ以上露呈しそうですね・・・。
もうちょっと仲良く出来ないもんかと。
そう素直の思いますが、これもまた文化と教育の違いと
言われたらそれまででしょうね。

憎しみなんてなんも生まないのに。
by ルースターズ (2007-12-08 08:14) 

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