SSブログ

THE BIRTHDAY @渋谷クワトロ [LIVE OR DIE ?]

長く時間が止まっていた。
最後に見たのは、RSRFES2008。
でも、その日の雄姿の記憶はあまりない。

そこから抜けることを考え続けた2年半の時間で。
大切なものは、少し据え置き。
生きるための未来の約束の為に。
でも本当は、そんなことは建前で。
その場を抜け出す為に、勉強をし、準備をし。

そして、先月ボクは11年働いた事業所を抜け出した。
当然、携えるすべてを携えて。
そこにいる意味に見切りをつけて。

責任のある大人になるはずだったんだと思う。
でも、ボクは自分のやりたいことを無視できない小学生のような大人で。
そこの責任感や気持ちは、どこか閉じてしまっている。
閉じた理由も閉じた環境もボクは知っているし、言い訳はしない。
でも、今はまた違う未来のために、また何かを探そうとつかもうとしてるし、
相応の努力もしてる。

そこに必要なのは、楽しむことで。
家族もある身分であっても、自分は自分で。
そこの楽しみに目をつぶってしまうと後悔に近い、自分にガッカリしてしまう。
そんなことを簡単に許せるなら、今のボクはこんなボクではなかったはず。

そんな昔の自分と変わらない価値観の今の自分を繋いで証明するのが、
ロックンロールで。
自分の信じた音というものでも、自分の存在証明をしてほしいと切望する。

前置きが長くなったけど、実に5年ぶりのTHE BIRTHDAY。

冷静に見てられるはずだったのに。
いつの間にか、叫んでしまってた。
スーツもどきの会社への衣服に身を包んで。
平日の時間にこんな格好になるとはなと舌打ちにも近い気持ちもあったけど。
結局のとこ、時間の経過の自分の身なりは関係ない。

本当にクハラさんに釘付けで。
エントランスの「PLANET KYU」の北見公演。
故郷に錦を飾るじゃないけど。
そんなクハラさんの今を想うと、こんなにも共感というか。
かっこいいなと思えるのは、なんででしょう。

もう釘付けのドラムセットで。
はにかまないモヒカンのあの感じ。
口ずさむ歌詞の口元。

飢えていたのは、チバユウスケの声ではなくクハラさんのタイコだったことを
妙に納得して、信じてしまった。
見なかったうちに。

ギターはフジイさんに代わってるわけで。
出てきたときに、アベさんと錯覚するぐらいのタッパに「!?」ってなって。
で、またギターの幅が広い。
でっかい分度器でゴンってやられる衝動。
尖ってないけど、鈍くもない。
そのスリリングさと、懐の深さにため息も出る。

初めて見た時間から15年近く経つわけで。
でもまったく飽きないわけで。
そこは彼らも前に、そして上にって。エイトビートの範囲の中で無限の伸びしろを
生きてるわけで。
その中で、僕らは世界を与えられ共感できて笑えるわけで。

ドラムの先導、弦楽器の羅列。
4人で最速で最短距離の音を久しぶりに聞いた気がした。
バンドというものを久しぶりだと感じた。

概ね、イヤホンから聞きつくした音が、つんざく声で野太くそして鋭角に突き刺さる。
待ってたし、安心した。

待ち望んでた曲の訪れは、苦い時間の朝に聞いては。
その一歩を踏み出す勇気を与えてくれていた。
ボクには、その曲があのときの自分が本当に欲しかった最終形に思えて。
欲しかったのは曲でも音でもなくこの空気。ヒリヒリするこの空気だったんだって。
そんなことを想ったら、大声で叫んでた。

かっこいいという形容詞は必要ない。
欲しいときに欲しい形をくれるのが、THE BIRTHDAY。

小細工も手加減もない。
昔と違うのは、随分独走ではなく、並走することになったことだと想う。

よく喋る様になったよね、チバさん。
でも涙がこぼれそうの「俺たちは今、渋谷クアトロだ!」は酷いよな。
昔のボソボソって、意味不明な感じがたまらなくよかったのに(笑

強弱もさることながら、高低さも携えて。
客のテンションと気持ちに繋がり方の硬さに驚きながら。
あの空間は容易には作れないと祝福すら感じる。

簡単な言葉だけど、本当にいい匂いのするバンドだと想う。
ROKAにしろ、さよなら最終兵器にしろ。

nice!(4)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 4

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。