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「三上寛×EXTRUDERS」@小岩em SEVEN [LIVE OR DIE ?]

北風が、寒気をまとい。
蔵前通りを厳しく。

事故と称された「三上寛×EXTRUDERS」

総括を言えば、比較すべきではなかったし。
また比較したとこで優劣を決めるようなものではなかったということ。

進化という言葉をしばしば使うが、試行であり。
液体が隙間を選ばず、流れ浸透するように。
どのような形態であっても、自己の温度が変わらない
それでいて、どの形がいいか探るような素晴らしい両雄であったと思う。

エクストルーダーズは、今まで無いような形を見せ。
結局音源も役に立たないようなアレンジの組曲は。
3人で出る音の限界をどこまでどこまでも掘り下げるような。
そんな掘削でした。

安定感はありながらも、わざと伝う感じが逆に挑戦的で。
音の組み方に地図と方法をあえて持たさない素晴らしいACTでした。

ただ、事実この挑戦を方法は常に途上であり。
ほとんどのバンドはスタジオで行うのであると思う。
ステージでやるのは、馬鹿なヤツかスタジオで磨き上げた呼吸の自信のあるヤツ。
場所に左右されず、そのステージは実に実験的なものであり。
完成された印象は受けない。

もっと言うと、三上寛という対バンを持っても、実験してしまう大胆さは、
もはや範疇しれない。

三上寛もステージの後ろで見ていた。
ボクは意外だった。

あの人は、寛容的なのだと思う。
挑戦とかじゃなくて。
その日を楽しむ感じを知っているようにも思った。

PA0_0396.JPG

GRETCHを携え。
愛くるしい姿で登場したと思いきや。
津軽三味線の音にも似た、はじく感じで歌いだせば。
そこに故郷の訛りも相まって。
まるで異国の言葉のようにつんざく。

曲を知っているか、知らないかではなく。
目の前の曲を感じれるか感じれないかであり。
そこに存在する批評なぞ、なんの意味も持たず。
また役に立たない。

挑めるか?と言う話だったが。
挑む挑まないという問題よりも。
音楽でありながら、詩であり。
1曲1曲ごとに頭を下げる三上の姿の後ろに見え隠れする。
雪を感じた。

まだ記事にはしていないが、小島一郎の写真集を取り寄せた。
その濃淡とその強い描写は、津軽独特のものであり。
ミレーなどと比較されること自体が不愉快にも思う。

津軽の人間には、表現に切実に詰る真面目さがある。
素直過ぎるが故に、見たくないものが見えたり。
憧れるものや信頼するものが崩れたり。
言葉を含め表現の中にある裏側の心情を汲んだり
悟ったり感じたりすることが、酷く難しい。
彼らはつらい、くるしいという言葉をあまり口にしないから。

三上のギターの音は、切迫し。
Aマイナー、Dマイナーと言う言葉を聞いたが。
僕にはしっかりと理解できない。

でもそれぐらい単調でありながら、ギターが物言わず。
後ろで三上の声が全面にそして、怒涛に押し寄せる。

三上の声は、日本海と太平洋が交る。
津軽の海に似た小泊の海を見据えているのかという勝手な暴走妄想もしたが。

今もなお歌う以上、彼の根底には津軽があるはずだ。
ただ1度でも彼を見れて良かった。

自分には凄く必要な時間であったので。
このような機会があったことを心底うれしく想う。

音楽という文化の中。
三上寛という優れた詩人の放つ歌はどこまでも懐深い。
そしてEXTRUDERSは限界を持たずにただ直進している。

世界は広い。
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コメント 2

TBM

三上寛に、EXTRUDERS。
どちらも未見なんですよね。
ますます観たくなりましたよ。
by TBM (2009-02-06 00:28) 

ルースターズ

>TBM様
一生に一度会えればいいかな的な(笑
でも間違いなく、心動きますよ♪
by ルースターズ (2009-02-10 18:06) 

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